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マルチエンディングな動画も再現、インタラクティブドラマの世界

マルチエンディングな動画も再現、インタラクティブドラマの世界

視聴しながら画面をタップ(クリック)することでその後のストーリーが分岐する、ユーザー参加型の動画コンテンツ「インタラクティブ動画」。前回は国内での活用事例をいくつか取り上げましたが、今回は近未来のエンターテイメント界の主流となる可能性を秘めた「インタラクティブドラマ」についてご紹介します。

ドラマ / 映画 / ゲームの壁を取り払うNetflixのインタラクティブドラマ

現在、新しいかたちのエンターテイメントコンテンツとして国内外で大きな注目を集めているのが、視聴者の選択や反応によってストーリーが分岐する「インタラクティブドラマ」です。その内実は、インタラクティブ動画の長編ドラマ版とでもいったところでしょうか。

Netflixが、複数のテレビドラマや映画でインタラクティブ化を試みているので、実際に視聴したことがある方も少なくないことでしょう。そのインタラクティブ化を推し進めるきっかけとなったのが、2018年末に配信されたSFドラマ『ブラック・ミラー:バンダースナッチ』での世界的な成功です。

一話完結型のSFドラマシリーズ『ブラック・ミラー』のスペシャル版ともいうべき本作。

ネタバレになってしまうので詳しくはお伝えできませんが、そのストーリーは、1984年のイギリスを舞台にゲームプログラマーを夢見る主人公が自作のゲーム「バンダースナッチ」を完成させようと奮闘するも次第に狂気の世界に誘われ……というもの。

視聴中に何度か表示される選択肢から主人公の行動を決定することで物語が変化し、5パターン用意された結末のどれか一つにたどり着きます。

まるで、マルチエンディングのRPGを見ているようですね。実際、すでに「ドラマ」なのにどうすれば全てのエンディングが見られるのかといった“攻略”サイトが登場しています。

最近は映画のような映像のクオリティをそなえたゲームが増えていますが、『ブラック・ミラー』はまさにその逆。映画のゲーム化を極限まで追求したこれまでにない革新的なコンテンツになっています。『ブラック・ミラーシリーズ』に触れていなくても楽しめるし、なによりとても面白い作品なので、未聴の方はぜひ実際に体験して見てください!

インタラクティブドラマは2020年のサウンドノベル?

こちらは8月5日から配信がスタートする『アンブレイカブル・キミー・シュミット:キミーVS教祖』の予告編。

カルト教団の監禁から救出された女性の奇想天外な新生活を描いたNetflixの傑作コメディシリーズ『アンブレイカブル・キミー・シュミット』のスペシャル版で、すでに公開されている本国での評判も上々のようです。

こうしたインタラクティブドラマのストーリー展開は、アドベンチャーゲームや弟切草、かまいたちの夜で一世を風靡したSFCのサウンドノベルゲームの構造ときわめて類似しており、視聴者は物語を消費する受け身の存在としては想定されておらず、主体的なアクションを起こすゲームのプレイヤーに近い役割を担うことになります。

また、映画作品においても4DXやPOV(一人称視点)、VRの導入によって観客のインタラクティブ性とイマーシネブス(没入感)を志向する流れが近年加速しており、Netflix作品だけでなく、ドラマ/映画/ゲームの境界線は今後ますます曖昧になっていくことでしょう。

近い将来、インタラクティブなコンテンツがエンターテイメントの世界の主流になっている可能性も十分。ぜひいまからチェックしてみてくださいね。

まとめ

今回は、Netflix製作のインタラクティブドラマをご紹介しました。日本ではまだあまり注目されていませんが、映画やドラマだけの活用にとどまりません。

海外では採用活動、教育、販売促進、プロモーション、といったさまざまなシーンで活用する企業が日に日に増えています。他社との差別化を図るためにも導入を検討してみても決して損はないでしょう。

また、視聴者の没入感とゲーム性を高めるインタラクティブドラマの手法は、なにも映画やテレビドラマだけ採用するにはもったいないでしょう。ストーリー性をもったあらゆる動画コンテンツに援用可能なので、ぜひ自身の映像制作にも取り入れてみてください。

“インタラクティブ動画”が変える動画の視聴スタイル
マーケターが見るべきNetflixの映画・映像(前編)

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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