SPECIAL

2021年に向けておさらいしたい「動画のニューノーマル」ってどうなる?

2021年に向けておさらいしたい「動画のニューノーマル」ってどうなる?

すっかり新しい生活様式(ニューノーマル)なんて言葉も定着しましたが、映像・動画業界もその在り方を無視できません。

今回は、Wave.videoのCMOダニエル・グリックマンによる「映像のニューノーマルとは?」、ナタリー・エンドレスによる「新型コロナウィルス中のビデオマーケティングの傾向」などから要点をお伝えします。

今、時代は映像

新型コロナウィルス(COVID-19)の発生以来、消費者の80%が以前よりも多くのデジタルコンテンツに接触しています。消費者がエンターテインメント、情報、またはその両方のデジタルコンテンツを探しているかどうかにかかわらず、メディアの全体的な消費量は増加し続けると予測されています。

一人あたり100分/日を映像見ることになると考えられています。しかし、映像・動画に投資する場合には、新しい顧客といわゆる「ニューノーマル」に一致するように戦略を適応させる必要があります。

新型コロナウィルスは、オフラインでのやり取りが通常に戻ることは難しい間に「新しい不可欠な手段」になりました。映像は、顧客への情報提供、教育、エンターテインメント、エンターテインメント、さらにはコミュニケーションの世界でもギャップを埋めています。

映像業界は成長し続ける

Ciscoによると2022年までに、すべてのコンテンツの推定82%が動画になり、2017年の15倍になると言います。今後もこの上昇傾向は続くとしています。

新型コロナウィルスの対策として外出に制限がある世界では、仕事も余暇も家の中で過ごすことが多くなります。そのため、動画コンテンツの視聴時間は記録的な長さを記録。『Netflix』は世界中で1600万人の新規加入者に到達し、『Sky』は、「Bulletproof 2」が540万ダウンロードを超え、All4の視聴者が前年比54%増加したと報告しました。

ライブ配信がキー

『Netflix』のようにドラマやドキュメンタリーが掲載された映像作品だけではなくライブ配信も注目を浴びています。

新しいトレンドというわけではありませんが、新型コロナウィルスによりライブストリームの人気が急上昇しています。人々は自分のデバイスに気を取られてライブストリームを見る傾向があります。

ストック動画にも注目

新型コロナウィルスによって映像業界も打撃を受けた部分があります。例えば、春先は撮影やロケが保留になるなど、密な場面で行うのは難しくなりました。

そこで注目を浴びたのが動画素材やストック動画です。撮影をするのではなく、すでにある素材(過去の動画素材や、パンフレットなどで使用した写真素材など)を編集したり、ストック動画を購入して活用したりすることで新しい動画を制作するスタイルです。

それでも音量は「なし」

これまで動画や映像を見るときは、周囲の人たちの目を考えて音量をミュートにすることが当たり前でした。在宅の機会が多くなると、音を出してコンテンツを愉しめますよね……と思いきや、『Forbes』によると動画の85%は音声なしで視聴されるとのこと。キャプションの必要性は明らかであり、動画のリーチに変革をもたらすといいます。

注目を浴びたのはこのジャンル!

『YouTube』では在宅勤務、ストレス軽減、フィットネス、料理、勉強などのトピックに関するコンテンツが大幅に増え、再生時間も伸びています。

中でも、オンラインで商品紹介する動画は購入率を144%増やすことができるとして注目を浴びました。新型コロナウィルスによる新しい現実に適応するにつれて、ブランドと消費者の両方が販売と購入の方法を変えました。

特に顧客に情報を提供し、つながる、コミュニケーションをしてあげることはとても大事です。これは、現在企業が直面している最大の課題でもあります。すでにZOORELでは何度もライブコマースなどの話題をお届けしていますが、今後は主流になるのでしょうか。

最後に、気をつけること

一方で気を付けたいのが新型コロナウィルスによる状況下に人々が飽きてきている、慣れてきているということです。『Click Z』によると消費者の43%は、現在受信しているCOVID-19のメッセージが類似していると考えています。

「新型コロナウィルスによってーー」といった安直なメッセージでは、動画を視聴者に届けることは難しいでしょう。Googleはこう発信しています。「この前例のない瞬間にどのように対応するか」。大事なことは多くの人にとって意味のあるアプローチを検討し、この危機を一緒に乗り越えて前進していこうと信じる理由を視聴者に提供することだとしています。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

ZOOREL編集部/黄鳥木竜の書いた記事一覧へ

タグ

RELATED ARTICLES 関連記事