HOW TO・TIPS
カメラの選び方。画質の良さは”3つの要素”で決まる
【デジタルカメラの基礎講座(第2回)】
デジタルカメラの基礎講座、第1回目の基本的な構造と各パーツの特性に引き続き第2回目です。
多数販売されているデジタルカメラですが、いわゆる”高性能なカメラ”は何が優れているのでしょうか。今までカメラの良し悪しについて理解できていなかった方も、この記事を読めばカメラ選びのポイントが分かるようになります。
デジタルカメラの画質の良さが決まる3つの要素
最初に結論からお伝えします。デジタルカメラの画質の良さは、下記の3つの要素によって決まります。
1.レンズの光学性能
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2.撮像素子(イメージセンサ)の性能
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3.画像処理エンジンの性能
カメラ本体の性能の良し悪しを左右するのは、撮像素子と画像処理エンジンの2つ。なのでこの2つに関する知識があれば、カメラ選びのポイントも同時に理解できるはずです。
撮像素子(イメージセンサ)のサイズが大きいほうが高画質
撮像素子とは、レンズを通して入ってきた光が最初に定着する部分。基本的には撮像素子のサイズが大きければ大きいほど高画質の画を撮影できます。なぜかというと、撮像素子のサイズが大きいとより多くの光を集められるからです。
暗いところでも明るく撮影したり背景をぼかしたり、きれいな画を撮影できるとあって、撮像素子のサイズに比例してデジタルカメラは高価になります。
画像処理エンジンの性能が良いとさまざまな調整ができる
撮像素子が受け取った光の情報に対して、画像処理エンジンがさまざまな処理を施します。例えば、ホワイトバランスや色合いの調整、彩度の調整、ノイズ除去、シャープネスなど。つまり、高性能の画像処理エンジンで処理を施せば、きれいな画に仕上がるというわけです。
ただし映像に限った場合、撮像素子のサイズが大きいと情報量も大きくなるため、それを処理する画像処理エンジンの不可も大きくなってしまいます。
撮像素子が小さくても高画質なカメラはある
Panasonicの「LUMIX DMC-GH4」や「LUMIX DC-GH5」は、撮像素子のサイズがマイクロフォーサーズと小さめであるものの、高画質なカメラとして評価されています。これはなぜかというと、撮像素子が小さくデータが軽い分、画像処理エンジンで高負荷のかかる処理を行い、高画質な保存形式で収録できるからです。
撮像素子のサイズが小さいことは必ずしも欠点にはなりません。撮像素子のサイズと画像処理エンジンへの負荷のバランスを考慮することが、デジタルカメラ選びの最大のポイントなのです。
撮像素子のサイズが大きいほうが高画質なものの、映像の画像処理には負荷がかかってしまう欠点もあります。逆にいうと、撮像素子のサイズが小さければ、高負荷がかかる画像処理ができるということ。撮像素子のサイズと画像処理にかかる負荷とのバランスを加味して、撮影に最適なカメラを選びましょう。
次回予告
次回のデジタルカメラの基礎講座は、「撮像素子のサイズが大きいことによるメリット・デメリット」についてもう少し詳しく説明します。
▽デジタルカメラの基礎講座
第1回:基本的な構造と各パーツの特性
第3回:撮像素子とは?サイズが大きいメリット、デメリット
第4回:撮像素子「フルサイズ」と「APS-C」の違い
第5回:撮像素子のサイズ比較「スーパー35mm」が業界のスタンダード
第6回:画像処理エンジンとは?rawデータで撮影するメリットとデメリット
第7回:4Kってどういいの?映像の”解像度”とは
第8回:アスペクト比(縦横比)とは?
第9回:絞り値(F値)の基本
第10回:露出の三角形「シャッタースピード」の基本
第11回:露出の三角形「ISO感度」の基本
第12回:写り方を決める露出の三角形まとめ
第13回:”高性能のレンズ”って何?
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