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画よりも音の時代の到来?「音」が映像の世界で復権中

画よりも音の時代の到来?「音」が映像の世界で復権中

2021年も早くも年末を迎えようとしています。さて、今年注目されたトピックのひとつに音があります。年初には音声SNS「ClubHouse」がトレンド入りしました。その後は沈静化したもののコロナ下だからこそ音を何かつけっぱなしにしたいと「ラジオ」を再評価する声もありました。映像の世界ではやっぱり主役は「画」なのでしょうか?いや、「音」も侮れませんよ。今回は音声や効果音など「サウンド」がいかに重要であるかをいくつかのソースをもとに紹介します。

音質は画質よりも重要

「音声は画質よりも重要」と言い切るのはVTREPです。ビデオ制作の成功はビデオの品質に大きく依存するという誤解のため、音に関しては通常無視されるといいます。なんとと2021年の調査研究「The influence of video quality on perceived audio quality and vice versa」によると、画質がいくら良くても音質が中程度以下であるとその映像に対してユーザーは否定的な見解を示したんだそうです。

C&I Studioも同じようなことを述べています。

「ビデオ制作におけるオーディオエンジニアリングとミキシングの重要性は、簡単に見過ごされがちです。あなたの作品のこの見過ごされがちな要素は強力であり、ロゴやタグラインと同じくらいあなたのブランドにとって重要であり、ビデオコンテンツ自体と同じくらい重要である可能性があります」

良い音は涙を悪い音は耳栓を

TopLineFilmによると「サウンドは、情報の配信を支援し、制作の価値を高め、感情的な反応を呼び起こし、画面に表示されているものを強調する」と音声の重要性を説きます。バックグラウンドに流れる音楽ひとつとっても、良いものを選べば「聴衆は涙を流し」、間違った音楽を選ぶと「耳栓に手を伸ばす」と力説しています。

確かに映画やドラマ、アニメといった作品をとってみてもよい映像作品の後ろにはよい音楽がありました。ついつい感動した作品のサウンドトラックに手を伸ばすのは偶然ではないはずです。

音楽に必要なのは「耳」だけ

Written and Recorded」は面白い視点を伝えています。

「音はコミュニケーションの王様でした。それはテレビの到来とともに後部座席を取り、さらにインターネットによって追いやられました」と時代背景と共に音が脇役になってしまったこを伝えつつも「音を聴く場合、必要なのは耳だけです」と利点を強調します。

つまり、ながら作業をしながら耳だけ傾ければ機能する音に対して、何かをしながら映像体験をすることはできません。実際に筆者もYouTubeを料理や仕事の作業中にラオ的に流すことがあります。知らない人には変な話かもしれませんが動画サイトをBGMとして使っているのです。

音の未来形「空間オーディオ」

では、音の表現は今後どう変わっていくのでしょうか?そのヒントのひとつが「空間オーディオ(Spatial Audio)」にありそうです。すでにAirPodsではサポートがされています。

この動画は空間オーディオの実際の例です。これまでZOOMでは目の前に人がいることを仮定して対面のミーティングを再現していました。YouTubeにしてもそうです。目の前で音楽を聴いているコンポやCDプレイヤーの代わりがスタートでした。空間オーディオでは自分が画面上で動くことができそれぞれのブースから発生している「音」との距離が遠ざかったり縮まったりします。DJブースに近くなれば音楽が流れ、ミーティング中の人たちに近寄ればミーティングの音が聞こえます。

映像が2Dから3Dになるように音声も映像とのマッチングで2Dから3Dへと進化するような体験と言えるでしょうか。音が頭の中で立体図形になったような印象があります。

まとめ

それ以外にも「音」に関してはGoogleが未来予測を動画にしてあげたことがあるほど注目のジャンルです。決して映像表現の一脇役ではないのです。ラジオがテレビに主役を奪われて四半世紀。カセットやCDの時代からサブスクリプションで音楽を聴くようになって久しい昨今、「音」による表現は新しい時代へと転換しようとしているのです。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊もコロナで自粛中。

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