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クリエイターにこそ読んでほしい“大人”の漫画『左ききのエレン』
現在、アプリ『ジャンプ+』で連載されている漫画『左ききのエレン』を知っているだろうか。
“天才になれなかったすべての人へーー。 ”がキャッチフレーズのこの漫画、一言でいうと“しみる”のだ。
#左ききのエレン 5巻発売になりました!
作中の「女たち」を象徴するような鮮やかなピンク色の表紙が目印です。ファッションショーのシーンは特に、紙で読んでいただくと新鮮に映るかもしれません。
是非お手にとっていただけたら嬉しいです!https://t.co/yJVAC3K72m pic.twitter.com/KrpLZSKcYI— nifuni(左ききのエレン⑤発売中) (@ni_nifuni) 2018年10月4日
この漫画はアートやデザイン、広告代理店といったジャンルを取り扱っている。10話程度を区切りとして、高校時代、広告代理店時代、大学時代……など舞台は違うのだが、主人公である朝倉光一、天才である山岸エレン、そして岸あやの、あかりの姉妹などその周りの人たちで形成されている。
主人公の光一は美大から広告代理店に入り、世界的なデザイナーになることを夢見る青年だ。「将来は有名なデザイナーになる!」とはいうものの何度も壁にぶち当たる。つまり、”天才”に対する対比の“凡人”として描かれている。
#左ききのエレン ふと思った事を。
キャラの台詞は、あくまでキャラの主張であり、作品の主張そのものではありません。
基本的に対となる主張が現れます。「クソみたいな日に〜」VS「無理して働いても〜」とか。
どっちに共感するか人によって違っていいし、主人公が入れ替わるのもそのためです。 pic.twitter.com/lNHVxQBdUB
— かっぴー(左ききのエレン⑤発売中 (@nora_ito) 2018年10月29日
このコマを見てほしい。私自身、ジャンプ+の連載に合わせて読者になり約1年になる。土曜日の更新を楽しみにし、読み終わった後にはビールが飲みたくなるというか、つまみにしたくなる……そんな気持ちが共有できるだろうか。
かっぴー氏がnoteに描かれた読み切り「左ききのエレン」が元となり、その後cakesに作品を発表。やがてジャンプ+でnifuniさんによるリメイク版の連載が始まった。
この漫画がしみるのは仕事のシーンやキャラクターの心理などにリアリティがあることだ。
動画にしてもデザインにしてもアートにしてもいわゆる「クリエイティブ」な仕事をする人たちは、子供の頃から何かしら秀でたものを持っていた人が多いだろう。自分は「何か特別なのではないか」「後世に名前を残す」若き日にそう思った人は少ないだろう。
今日みたいな日こそこの言葉に救われて、どうにか踏ん張って乗り越えてゆきたい。 pic.twitter.com/hNR2n3alEv
— カツセマサヒコ (@katsuse_m) 2018年8月23日
だが、世の中には上には上がいることを思い知らされる。それが、大学受験の予備校であったり、大学であったり、仕事場であったり。
そうした葛藤の中で、「あがく」様とキャラクターがふと口にする「名言」が心に刺さる。
#左ききのエレン
もうすぐ最新話公開です。41話、反響が大きく嬉しかったです。
感想も読ませていただいてます(個別の返信できず申し訳ないですが、届いてます!)最新話の前に、
原作でも衝撃的だったこのシーンをハイライト。 pic.twitter.com/wrlZbU6LAt— nifuni(左ききのエレン⑤発売中) (@ni_nifuni) 2018年8月24日
その反面、天才である山岸エレンは天才であることゆえの葛藤に苛まされる。人間性の欠如であったり、当たり前のことができなかったり。
#左ききのエレン 単行本でしか読めない設定解説やキャラインタビューなど、毎巻詰め込めるだけ詰め込んでます。ぜひ! pic.twitter.com/OI9Bk5Q379
— かっぴー(左ききのエレン⑤発売中 (@nora_ito) 2018年10月4日
仕事で疲れた時にこそ読んでほしい。
私はこの漫画を読むたびに思うのだ、「何かを作りたい」と。
▼クリエイターにこそ読んでほしい漫画シリーズ
『ブルーピリオド』
『映像研には手を出すな』