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2022年の採用動画のトレンドについて

2022年の採用動画のトレンドについて

近年、会社のブランディングや応募者の母集団形成のために採用動画を制作する企業が増えています。その背景には、スマートフォンやYouTubeなどの動画配信サービスの普及、オンラインでの採用活動の日常化などがあります。

実際に、当サイトを運営するエレファントストーンでも、「会社のカルチャーを伝えたい」「認知を拡大して多様な人材に応募してもらいたい」という課題をお持ちの企業の採用担当者様から採用動画の制作のご依頼をいただく機会が増加しています。

本記事では、採用活動に課題をお持ちの企業の採用担当者様に向けて、採用動画の最新のトレンドや成果を出すコツ、制作にかかる費用、作り方のポイントを色々な企業の事例とあわせてご紹介します。

採用動画の特徴と最新動向

採用動画とは、採用活動の一環で用いられる動画を指します。例えば、自社サイトの採用ページに掲載したり、会社説明会で流したりする動画のことです。最近は、用途に合わせて色々な表現手法を用いて採用動画を制作する企業が増えています。

その中でもオリジナリティを出すために社員の1日に密着したドキュメンタリー動画や、動画内にクリック要素を入れて自分でシーンを選択しながら視聴することができるインタラクティブ動画などを作っている企業があります。

※インタラクティブ動画については後ほどご紹介しますが、詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてチェックしてみてください。

関連記事:見るだけで終わらない “インタラクティブ動画”が変える動画の視聴スタイル

採用動画の最新トレンド

近年、YouTubeやTikTokなどの動画配信サービスの普及により「動画を活用する場所」の選択肢が増えています。そのため、自社の採用フェーズや目的にあわせて制作する動画の種類を決めること、掲載するプラットフォームを選択することの2つが重要になってきています。

例えば、企業向けに動画マーケティング支援を行う株式会社Suneightの調査では、Z世代の就活生の80.2%が「TikTok」がきっかけで企業に興味を持った経験があると回答し、そのうち66.2%が実際にエントリーをしているという結果が出たそうです。そのため、あくまで参考ですが「会社に対して興味を持ってもらいたい」という目的がある場合はTikTokなどのSNSへの動画投稿を検討してみるのも良いかもしれません。

参照調査:Z世代の就活生の80.2%が、「TikTok」がきっかけで企業に興味を持った経験あり そのうち66.2%は、実際にエントリーも

他にも「会社のユニークな部分を伝えたい」という目的がある場合は以下のような面白いドキュメンタリー動画をYouTubeに掲載してみるという方法があります。

株式会社 ラプラス Laplace ×「α」 vol.01 【新入社員 宮本君】篇

動画を面白く展開することで、「どんな会社なんだろう?」と視聴者の興味を引くきっかけにしています。多様なユーザーが利用するYouTubeでこの動画を掲載していることで、こうした社風に魅力を感じる求職者へのアプローチに繋がっています。

採用動画に期待される効果

採用動画を活用することで期待できるメリットは以下の通りです。

・採用フェーズに合わせて効果的に情報を提供することができる
・SNSとの親和性の高さによって認知の獲得ができる
・求職者とのミスマッチを防げる
・テキスト化しにくい複雑な情報を伝えられる

実際に企業のかっこよさや面白さを訴求した採用動画を活用することは求職者の興味喚起に繋がると考えられます。株式会社スタジアムが行なった採用動画に関する実態調査によると、約7割が「採用動画の視聴により志望度が上がった」と回答しているそうです。

参照調査:スタジアム、22・23卒就活生に「採用動画に関する実態調査」を実施。約7割が「採用動画の視聴により志望度が上がった」と回答

ここからは、情報を効果的に伝える手段として優れている動画コンテンツを採用シーンで活用することで期待できるメリットについて詳しく見ていきましょう。

採用フェーズに合わせて効果的に情報を提供することができる

採用動画をSNSやYouTubeに掲載することで、母集団形成をするための認知獲得が期待できます。特にSNSで話題性を獲得しやすい映像の演出方法として「心情に訴える感動ストーリー」「意外性のある映像」「中毒性のある映像」の3つがあると考えられますが、これらの動画を拡散性の高いTwitterに掲載すれば、求職者の興味喚起につながるでしょう。

具体的に、三菱重工株式会社は以下のように事例をTwitterに掲載しています。

【事例】三菱重工株式会社 採用コンセプト動画

企業が伝えたいメッセージを訴える動画をツイッターで紹介し、SNSで情報収集をしている求職者にスキマ時間でも企業の価値観を届けられるようにしています。プラットフォームごとに動画広告やハッシュタグ(#24卒、#就活など)などの機能もあるため、それらを上手く活用することでSNSで情報を収集している求職者にリーチしやすくなります。

求職者とのミスマッチを防げる

採用動画を活用すれば、ミスマッチによる早期退職や内定辞退を防ぎやすくなります。動画を通して会社の価値観や社風をリアルに伝えることで、社風や業務内容への認識のズレを起こりにくくしてくれます。

例えば、「業務領域に対する認識の違いで早期退職者が増えている」という課題をお持ちの場合は、以下の事例のように社員が実際に働く様子を映すドキュメンタリー動画を作成してリアルな働き方を想像してもらいやすくなるでしょう。

【事例】北欧、暮らしの道具店 「完成までねばる?手放す?どっちも大事」北欧、暮らしの道具店スタッフ密着ドキュメンタリー「クラシコムのひと」|オリジナル商品企画担当・中居編

楽しそうだったり時に泥臭かったり、会社の“リアル”を映し出す動画を活用することで、求職者とのミスマッチの軽減に繋がります。

テキスト化しにくい複雑な情報を伝えられる

採用動画を活用することで、テキストや音声だけでは伝えにくい複雑な情報を分かりやすく訴求することができます。動画であれば、具体的にイメージしにくい企業理念をアニメーションで紹介したり、企業が構想している未来をCGを用いて視覚的に表現したりすることが可能です。

以下は弊社が制作した自社のコーポレートムービーですが、企業の世界観や大切にしている価値観を可視化することで、求職者の企業理解を促しています。

【事例】株式会社エレファントストーン ElephantStone Corporate Movie

採用動画の制作手法のトレンドは?

TikTokやYouTubeなどのプラットフォームでの動画活用が映像業界のトレンドとなっている中で、映像制作会社である弊社が考える今後の採用動画のトレンドはYouTubeのショート動画などの「内製化」です。

採用ページに掲載するようなフォーマルな会社紹介動画ではなく、YouTubeに掲載するショート動画などのカジュアルなものを自社で内製化する企業が増えています。内製化できれば、動画の制作費を削減することが可能です。

そのため、特にカジュアルに動画を投稿しやすいSNSやYouTube向けのショート動画を制作したい場合に内製化を検討する企業が増えています。例えば、以下のようなSNSやYouTube用の60秒以内のショート動画などは内製化しやすいです。

【事例】トゥモローゲート株式会社 西崎康平 ブラックな社長 ショート動画

上記は、社員の様子や社風が1分以内で伝わるショート動画です。「社員の素の様子を知りたい」という求職者に向けて採用への入口として手軽に会社の雰囲気を見せることができます。学生時代に趣味の範囲で動画の撮影や編集を行っていた社員がいる場合、制作したい動画によって内製化を検討してみるのは1つの手かもしれません。

ただ、動画をカジュアルに掲載しやすく多くのユーザーが目にする機会があると想定できる分、視聴者が企業側が意図した動画の内容と異なる受け取り方をして炎上してしまうリスクも高いです。動画を内製化する際は、意図せず誰かを蔑ろにしてしまう動画になっていないか、よく注意する必要があるでしょう。

採用動画の活用事例

採用動画には、採用課題に合った最適な動画形式があります。採用活動を効果的に進めるためにも自社の目的に合わせた動画形式を選ぶことが大切です。採用動画を作る前に「なぜ採用動画を制作したいのか?」という目的に立ち返ってみると良いでしょう。

ここからは自社他社を問わず筆者がリサーチした活用シーン別の事例をご紹介していきます。自社の課題や活用したい場面を考えながらどんな動画を制作するべきなのかイメージを膨らませてみてください。

会社紹介動画

会社紹介動画を活用すると、言葉だけでは伝わりにくい事業内容、提供している商品やサービスの魅力、会社の社会的価値、大切にしている価値観を分かりやすく紹介できます。求職者に「業務や商品のイメージが伝わりにくい」という課題を抱えている場合などに適しているでしょう。

また、会社紹介動画を一度制作すれば、採用活動だけでなく展示会や株主総会、営業活動などにも使用することが可能です。

【事例】武田薬品工業株式会社 グローバル製造拠点、光工場でのキャリア

武田薬品工業株式会社の製造部門であるグローバル製薬サプライ部門(GMS)に所属する光工場の会社紹介動画です。

アニメーションを用いることで、イメージを掴みにくい医薬品の製造の過程や実際にどんなキャリアが描けるのかを想像しやすくしています。「業務や商品のイメージが伝わりにくい」という課題を抱えている企業に適しているでしょう。

【事例】株式会社メディックス 『新卒採用サイト』会社紹介動画

株式会社メディックスの新卒採用向け会社紹介動画です。社内の様子を映すだけでなく、仕事内容や風土について社員自らが語ることで、よりリアルな社内の雰囲気が伝わりやすくなっています。

また、仕事説明のシーンではアニメーションを用いることでターゲットの学生にとって比較的馴染みが薄い仕事内容も分かりやすく訴求しています。

オフィス紹介動画

オフィス紹介動画を活用すると、求職者に会社のリアルな雰囲気を伝えやすくなります。動画を活用すれば、会社の雰囲気や働いている人、実際の労働環境などテキストや写真だけではイメージが湧きにくい日常を映し出すことが可能です。

「求職者が想像する企業像とのミスマッチによる早期退職を減らしたい」という課題を抱えている場合に適しています。映像によってリアルな日常を伝えることで、「ここで働きたい」という意欲向上に繋げることもできるでしょう。

【事例】アネスト岩田株式会社 「2020年新卒採用リクルートムービー」

※こちらは弊社の制作実績です。詳細はこちらからご覧いただけます。

2020年の新卒採用活動に伴うアネスト岩田株式会社のリクルートムービーです。学生自身に実際に働いている様子をイメージしてもらえるよう、100名前後の社員や研究者が出演しています。

また、多様な学生に興味をもってもらうため、学生にとって比較的馴染みの薄い会社の技術やイメージしにくい風土について1カット風の疾走感のある映像で分かりやすく訴求しています。

社員インタビュー動画

インタビュー動画を活用すると、テキストや静止画などでは伝えきれない社員の声をリアルに届けられます。当事者の言葉で熱意や想いを伝えられるため、「社風に対する求職者の不安を払拭したい」という場合に適しています。

映像によって日常のリアルな雰囲気を映し出すことで、「こんな人と働きたい」という入社意欲の向上も期待できるでしょう。

【事例】ソニー株式会社 若手社員インタビュー ~やりたいことを実現する ソニーへの情熱~ 【ソニー公式】

ソニー株式会社の新卒採用向けの若手社員インタビュー動画です。社内の雰囲気や業務のやりがいなどをありのままの言葉で伝えています。

ターゲットの学生と年齢の近い若手社員のリアルな声を届けるインタビュー動画は「社風に対する求職者の不安を払拭したい」という課題を抱えている企業に適しています。

【事例】株式会社バンダイ バンダイ・BANDAI SPIRITS 新卒採用ムービー

株式会社バンダイの新卒採用ムービーです。玩具作りに情熱を持っている様子や普段は見ることができない新しい企画ができていく過程を垣間見せることで、現場へのワクワク感を掻き立てています。

インタビューでは、堅い内容だけでなく少し砕けた普段の雰囲気を入れることで、視聴者に親近感をもってもらいやすい内容に仕上がっています。

【事例】株式会社カケハシ スカイソリューションズ カケハシ スカイソリューションズ 採用インタビュー動画

株式会社カケハシ スカイソリューションズの採用インタビュー動画です。インタビュー内で社内の体制や営業活動で実際に大切にしている想いについて触れているため、入社後にどんなことを考えながら業務に取り組めばいいのかを考えやすくなっています。

動画の構成はシンプルですが、撮影距離や角度を変えていて、飽きずに見やすい工夫がされています。

【事例】株式会社AOI Pro. AOI Pro.女性社員座談会【#GIRLS #TALK SESSION】

株式会社AOI Pro.の女性社員座談会動画です。体力的にも大変だと言われる映像業界で働く7名の女性社員が一堂に会して座談会形式にすることで、社員の考えや想いをより自然に引き出しています。

また、オープニング映像にも映像制作会社らしいかっこよさのある凝った演出がされていて、視聴者のワクワク感を高めています。

ドキュメンタリー動画

ドキュメンタリー動画とは、特定の企業や人物のありのままの様子を伝える動画のことを指します。基本的には事実のみを捉えたノンフィクションの動画となります。「求職者とのミスマッチを防ぎたい」という課題をお持ちの場合に適しています。

映像によってリアルな日常を伝えることで、「ここで働きたい」という意欲向上に繋がるでしょう。

【事例】元気グループ 介護職採用動画 ~女性ショートドキュメンタリー編~

社会福祉法人 元気村グループの採用向けドキュメンタリー動画です。映像で働いている普段の様子を映すだけでなく本人のナレーションを入れて仕事への考え方ややりがいを伝えることで、働くことに対するリアルなイメージが湧くように仕上げています。

コンセプトムービー

コンセプトムービーとは、企業の想いや価値観を伝えることを目的とした動画のことを指します。企業の持つ理念や届けたい価値、実現したい未来などの抽象的な概念を伝えるために制作されます。

採用動画としてのコンセプトムービーを作る目的としては主に「競合他社との違いを明確にして求職者に自社独自の魅力を伝えたい」「企業の想いに共感する求職者にエントリーしてほしい」などが想定できます。

面白いコンセプトムービー

【事例】株式会社ADKホールディングス スタメン採用2021 MOVIE

株式会社ADKホールディングスは、「スタメン採用」という独自のコンセプトと方法で採用活動を行っていることを、インパクトのあるアニメーションで1分25秒という短い動画で印象的に伝えています。

求めるスキル、経験、強みが異なる7つの能力タイプを各キャラクターで表現し、どんな人材を求めているのかを視覚的に分かりやすく訴求しています。

かっこいいコンセプトムービー

【事例】株式会社アーバンリサーチ URBAN RESEARCH RECRUITING 2021「COLORS」

株式会社アーバンリサーチの2021年の新卒採用向け動画です。動画のテーマを「COLORS」と掲げ、これから会社の未来をつくる新卒生へ、自分らしい色を持って新しい世界へ繋げてほしいという企業の想いを伝えています。

テーマに込められた意味を視覚的・言語的に表現するため、動画に登場する4名がそれぞれ異なるファッションやカラーを身に纏って多様な働き方について語り、求職者の企業理解を促しています。

【事例】西日本電信電話株式会社 NTT西日本 採用コンセプトムービー「驚かせ、未来。」

西日本電信電話株式会社の採用コンセプトムービーです。たった1分30秒の動画ですが、過去から現代までの映像や、仕事風景をテンポ良く展開することで見ていて飽きさせない演出に仕上げています。

動画の最後まで視聴者を引きつけた後、「さあ、今度はどんな未来でみんなを驚かせよう」という投げかけを入れることで、一緒に働く未来を想像しやすくなっているでしょう。

【事例】楽天グループ株式会社 【楽天】新卒採用コンセプトムービー 「DEAR NEXT GENERATION」

楽天グループ株式会社の新卒採用向けコンセプトムービーです。オフィスの様子を全てワンカットに見える構成で映すことで働くイメージが湧きやすくなっています。

また、あえてナレーションを入れず多様な国籍の社員の手書きメッセージを映像上に浮かせて見せることによって、グローバルな企業であることをかっこよく表現しています。

【事例】ウォンテッドリー株式会社 ビジネスチーム_採用コンセプトMovie_2021

ウォンテッドリー株式会社の2021年の採用コンセプトムービーです。企業が大切にしている価値観やビジョン、求める人材像などを4分間に凝縮して伝えています。

実際のオフィスの様子を映すことで、求職者が入社後に実際に働くイメージをつかめるような動画に仕上げています。

インタラクティブ動画

インタラクティブ動画とは、視聴者が“次のストーリーを選べる”動画のことです。視聴者が動画上でアクションを起こすことで、異なる動画内容を選択することができます。例えば、画面上の選択肢を選ぶと、選んだ内容についての説明が流れてストーリーが分岐していく動画などを指します。

近年、このインタラクティブ動画は採用動画のトレンドとなっており、取り入れる企業が増えてきています。ストーリーや聞きたい内容を自分で選ぶというアクションを起こして動画を展開していく方法のため、通常の動画よりも自分ごと化されやすく、視聴者のインパクトに残るでしょう。

また、視聴者がどの選択肢を押したかを測ることができるため、求職者の潜在的なニーズや考え方を知るきっかけにもなります。

【事例】株式会社フォーイット  採用動画「関わる全ての『人』を幸せに」

https://mil.movie/case/502.html

出典:MIL株式会社

株式会社フォーイットの採用動画です。新入社員が様々な苦悩を乗り越え、周囲の協力を得て成長していくインタラクティブ形式で紹介しています。「自分だったら誰に相談するかな?」という主人公視点で主人公の行動を選択することができるため、動画の状況を自分ごと化しやすいです。

入社後に想定される壁とその壁の乗り越え方までをイメージできる内容に仕上げています。

【事例】PHCホールディングス株式会社 One day in PHC

https://mil.movie/case/587.html/

出典:MIL株式会社

PHCホールディングス株式会社の採用インタラクティブ動画です。1dayインターンシップの疑似体験動画として展開し、自分で選んだ通りにストーリーが分岐する仕掛けになっています。事業部の1日を疑似体験することができる内容で、入社後のイメージを持ってもらいやすいでしょう。

また、動画に出演している社員を選択すると自己紹介や新入社員に向けたメッセージが出てくる仕様となっているため、どんな人が働いているのかが分かりやすく、求職者に親近感を持ってもらうきっかけにもなっていると予想できます。

採用動画の制作費用について

採用動画の制作を映像制作会社に依頼する際は、最低100万円の予算を確保しておくと良いです。100万円を確保していれば、一日で撮影を完結させられる3〜4分のオフィス紹介動画の作成が可能となるでしょう。

費用の内訳としては、企画・撮影にかかるスタッフの人件費や撮影機材費、交通費、場合によってはロケハン費(社内で撮影する場合は不要)などが挙げられます。

ただ、動画制作の場合は企画内容によって金額が大きく変動するため、一概にいくらと明示するのが難しいです。例えば、同じ撮影有りの会社紹介動画でも、1分程度の短い動画と10分程度の長めの動画を作るのとではかかる費用が異なります。「100万円よりも高かった」という場合も大いに想定できるため、動画にかけられる予算は事前にしっかりと把握しておきましょう。

逆に先ほどご紹介したTikTokやYouTubeのショート動画を自社で内製する場合は、予算を抑えて制作することが可能です。iPhoneで社員の様子を撮影し、簡単な編集スキルをもっている社員に編集してもらえば、ほとんど予算をかけずに採用向け動画をつくることができるでしょう。

映像制作にかかる費用の内訳について詳しく知りたい方はこちらの記事もあわせてチェックしてみてください。

関連記事:動画制作や映像制作の費用相場について

採用動画の作り方とポイント

採用動画を作る際は、しっかりと自社の採用課題に沿った企画にすることが重要です。上記でご説明したように、採用動画は形式や表現の幅が広いため、どんな動画を目指せば目的を達成できるのかを検討する必要があります。

そこで本項では、採用動画の作り方のポイントをご紹介していきます。

作る目的を明確にする

まず、「動画で解決したい自社の採用課題は何か」「動画に期待する効果は何か」を整理しましょう。一言で採用動画といっても、「母集団形成のための認知獲得をしたい」「入社前後のギャップを減らしたい」などの目的によって企画そのものが変わってくるためです。

例えば「認知度が低く、母集団形成に苦戦している」という課題に対しては、以下のような思わず見てしまう面白い動画を作ってみるのが良いかもしれません。

株式会社 ラプラス Laplace ×「α」 vol.02 【櫻井係長】篇

採用動画を活用するに至った背景や、現在抱えている採用課題を明確にし、公式的に採用サイトに掲載する動画を作るべきか、SNS用のカジュアルなショート動画を作るべきか検討していきましょう。

参考イメージを共有する

動画は形式の幅が広いため、「こんな動画を作りたい」という具体的な参考動画を1〜3個ほど用意しておきましょう。制作会社に依頼する場合、完成イメージを共有して認識をあわせることは、最終的なクオリティにも直結します。

SNS用のショート動画を自社で制作する場合も、参考動画を用意しておけば出演する社員や編集担当の社員と完成イメージの認識を合わせることができます。「採用動画 インタビュー」「採用 コンセプトムービー」「採用動画 事例」などのキーワードで検索して、自分のイメージと他社の事例を比較していきましょう。

自分がイメージしている動画にピッタリハマる事例が見つからないという時は、「この動画とこの動画をミックスした感じ」という要望でも十分です。

求職者の目線に立つ

求職者が知りたい情報は、就職活動の進み具合や嗜好によっても大きく異なります。例えば、マイナビが2021年7月に行った調査では、全学生が企業を選ぶ際に重視するポイント第一位が「社内の人間関係」であったのに対して、7月までに入社予定先企業を決めている学生が企業を選ぶ際に重視するポイントの第一位は「成長環境」でした。

このことから、求職者の評価ポイントは就活フェーズごとに異なることが分かります。

出典:7月の活動状況 – マイナビキャリアリサーチLab

求める人材がどんなところに興味を持ち、魅力に感じてくれそうかを検討してから動画を制作するのをおすすめします。例えば、裁量権やスピード感のある組織で働きたいという人がターゲットの場合は、若手社員の活躍の様子を映す動画にすると効果的でしょう。

求職者が考えていることがイメージできない場合は「入社前にワクワクしたことってある?」など、求める人物に近い社員に簡単にアンケートをとるのもおすすめです。

自社の魅力を整理しておく

求職者が知りたいのは、その会社ならではの特徴や魅力です。商品やサービスをPRする際に他社と差別化するのと同様、自社や社員のオリジナルの魅力を伝えなければ興味を持ってもらいにくいです。会社の良さについて自社内で調査し、自社だけが持つ独自の魅力を動画に落とし込みましょう。

「会社の好きなところ」についての社内アンケートをとるなど、社員が感じる自社の魅力を調査すれば、具体的に見えていなかった会社の特徴を知ることができるかもしれません。

また、よく比較される競合企業と差別化できるポイントや業界的に言われている課題に対する取り組みなどを分析するのもおすすめです。逆に自社の良いところだけではなく、課題やデメリットを簡単に伝えてみると会社への信頼性の向上にも繋がるでしょう。

掲載媒体を選択する

目的を達成するために最適な掲載媒体を選択しましょう。採用動画は、求職者に視聴されることで初めて効果を発揮するためです。具体的に、採用動画を掲載したり上映したりする場所としては以下が想定できます。

・会社説明会
・自社ホームページ
・自社採用サイト
・求人媒体
・YouTube
・公式SNS

掲載媒体は目的にあわせて検討していくのをおすすめします。例えば、求職者の認知を促したい場合はSNSやYouTubeをメイン媒体として動画を掲載した後、求人媒体に直接動画を掲載する企業が多いです。

一方で、企業への興味関心を促したい場合は、自社ホームページをメイン媒体として動画を掲載した後、視聴者の母集団を増やすためにSNSで動画配信をするなどのケースが想定できます。

就職エージェント「career ticket (キャリアチケット)」と株式会社プルークスが合同で行ったアンケート調査では、採用動画を「見たことがある」と答えた学生の半数以上が企業説明会、会社ホームページで視聴したと回答し、それに次いでYouTubeで視聴したという声が多かったようです。

出典:22卒を対象にした就活生の採用動画視聴に関する調査リリースを実施しました

短尺版をTwitterに、採用LPに長尺版をそれぞれ掲載し、Twitterから採用LPに飛ばす導線を作ることで応募に繋げるなどのケースがあります。

また、先ほどご紹介したようにカジュアルに視聴できる1分以内のショート動画を制作する企業も増えてきています。ターゲットとなる求職者に対して採用動画をどう発信するべきか、どんな媒体で発信するべきかは事前に検討しておきましょう。

社員が退職した場合を想定しておく

採用動画は自社の社員に出演してもらうケースが多いですが、制作時は必ず出演した社員が退職してしまう場合を考慮しておきましょう。「社員が退職してしまったから動画を使えない」となった場合は再度動画を作り直す必要が出てくるためです。

そうならないためにも、複数人の社員を起用したり、多くのカットを撮影しておいたりすることで、社員が出演している部分をカットしても成立するように念の為の準備をしておくと良いでしょう。

また、上記の他にも社員の顔を直接的に映さず手元や背中のみを映して雰囲気を演出したり、出演の段階で「退職した場合も制作後◯年間は動画を使用する」という旨の合意を得たりするのも手です。あえてキャストに頼んだり、アニメーションを中心とした映像にしたりすることもできるため、制作会社に依頼する場合はそうした要望もあわせて相談してみるのをおすすめします。

最後に

今回は、採用動画の特徴やトレンド、費用感などについてご紹介しました。漠然と採用動画を制作しようと思っても、その種類や形式、表現方法は企業によって様々です。そのため、採用動画を制作前に自社の課題を明確にし、動画で達成したい目的をしっかり整理しておきましょう。

そうすれば自ずと「こんな人に入ってきてほしいから、こんな打ち出し方をするといいかもしれない」と見えてきます。

とはいえ、「打ち出し方がいまいちピンとこない……」という場合は、お気軽にご相談ください。「動画のイメージを一緒に考えてほしい」「見積もりだけ欲しい」といったご相談、大歓迎です。皆様からのご連絡をお待ちしております。

この記事を書いた人

渋井美香
エレファントストーンの経営戦略室 企画課に所属。

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