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展示会を効果的に活用するには何が必要?映像制作会社のコンテンツ東京2023出展体験談

展示会を効果的に活用するには何が必要?映像制作会社のコンテンツ東京2023出展体験談

こんにちは、エレファントストーン・プロデューサーの岡村です!

エレファントストーンは、東京ビッグサイトで行われるコンテンツ東京という展示会に出展しています。私は今年4月に入社したばかりですが、入社直後の4月から展示会当日までの様々な準備、展示会当日の運営、展示会でご縁のあったお客様とのアフターコミュニケーションまで、あらゆることに携わりました。

そこで今回は展示会への出展をお考えの皆様に、私が学んだ展示会のあれこれをお届けしたいと思います。

展示会の出展目的は?

皆さまが展示会に出展する目的は何でしょうか?

エレファントストーンが展示会に出展した1番の目的は、潜在的な顧客との接点を増やすことでした。展示会には、出展ブースの確保、ブースデザイン、配布物の準備、社内リソースの確保など様々な面でコストがかかります。しかし、それ以上に、展示会で出会えたお客様との繋がりが、会社が成長・発展していく機会にもなっていきます。

会社としては今年で3回目の出展。初回と2回目の展示会で築いた顧客との関係は今も継続しています。入社してからOJTの先輩について回って業務を進めていますが、既存のクライアントとの出会いを聞くと「昨年(一昨年)の展示会で出会ってから、ずっと一緒に仕事しているよ」と返ってくることも多々あります!

展示会での出会いをきっかけに長くお付き合いをさせていただくことで、信頼が育まれ、エレファントストーンにとっても新たな挑戦となるような領域の映像のご相談をいただくことがあります。そんな出会いのために、今夏も展示会に出展しました。

また、エレファントストーンはこうした展示会の機会は自社のブランディング、新人の研修などにも活かしています。

スムーズで気持ちのいい商談には念入りな準備が必要?

私がブースでお話したお客様の多くは、情報収集や自社や自身の課題を解決してくれる企業を探すために来場していました。つまり、特定の企業を目当てに来ている人は少ないと考えられます。

展示会場ではブースに立ち寄っていただくことが最初のハードルになります。また、せっかくブースに足を運んでいただいても、他の企業と比較して魅力を感じていただけなければそれっきりになってしまいます。「そんな勿体無いことはしたくない!」という想いから、弊社では2ヶ月近く前から念入りに準備をしました。

では、どんな準備を行なったかをご紹介したいと思います。

1 会社のブランディングに繋げるブースデザイン
2 営業導線を考えたブース設計
3 記憶に残す配布物
4 興味を引くセミナー開催
5 スムーズな運営のための役割分担と運営フローの作成・周知

それぞれについて詳しくご説明していきます。

会社のブランディングに繋げるブースデザイン

まずは、ブースデザインの選定です。ブースは会社の顔ともいえます。ブースが目を引くものであればあるほど、足を止めていただける確率が高まります。足を止めていただけると声をかけやすくなり、展示会に来場された目的などをお話できるチャンスが生まれます!

また、自社のブースや事業概要を覚えていただくきっかけにもなり得ます。後述しますが、展示会当日に名刺を交換させていただいた方に展示会後にお電話でご挨拶する際、「入り口付近の、トゥクトゥクやゾウがいた青いブースを覚えてらっしゃいますか?」と一言ブースについて言及するだけで「あー!覚えてます!覚えてます!」と反応いただける機会が増えます。

派手にすれば良いという訳ではありませんが、来場者にどんなイメージを残したいか、を考えて記憶に残りそうなブースデザインを選ぶと、展示会後も思い出してもらいやすくなるかもしれません!実際、エレファントストーンはコーポレートカラーを基調とした明るくすっきりとしたブースにしました。

▼ブースデザイン

営業導線を考えたブース設計

次に、導線を考えたブース設計にしていきます。エレファントストーンは、通路からブースにふらっと入りやすいように全体的にオープンな空間を意識し、ブースの手前にモニターやiPadを設置することで、ブースに立ち寄った方に自由にこれまで制作した映像の実績を見てもらえるようにしました。また、映像制作にまつわるセミナーの開催を予定していたため、通路に面した場所にセミナーコーナーを設置し、足を止めていただきやすいようにしていました。

人の往来が少ないブースの奥側には椅子やカウンターを設置することで、具体的なご相談をいただく際に落ち着いて会話しやすい環境に。そうすることで、お客様がブースに訪問してから商談をするという流れを意図的に生み出すことができました。営業導線を考慮して「入りやすい、見やすい、話しやすい」を意識したブース設計にするのがおすすめです。

▼カウンターでの商談の様子

記憶に残す配布物の用意

続いて配布物の準備についてです。展示会で配るものといえば、何があるでしょうか。

・会社紹介のパンフレット
・オリジナルステッカー
・実績レコード(※エレファントストーンの実績資料はデザインがレコードのようになっています!)
・配布物をまとめるトートバッグ
・オリジナルうまい棒 などなど…!

エレファントストーンではお客様に足を止めてもらい、記憶に残すためにオリジナリティのある配布物を多数用意しました。これら全ての発注金額や納期をリサーチして展示会に間に合うように発注します。弊社の場合、トートバッグやうまい棒のパッケージは社員がデザインを作成したため、納期から逆算して入稿の準備をする必要がありました。配布物の準備には想定より時間がかかるケースが多くあるため、早め早めの段取りをしておくのをおすすめします。

また、展示会の来場者は様々な企業から資料をもらうケースが多いため、大きなトートバッグを用意して、資料入れとして活用してもらうのは一つの手です。トートバッグを配布したことがきっかけでブースに足を止めていただいたり、トートバッグを持って展示会場を歩いていただくこと自体が企業の宣伝になったりします。

▼パンフレットとステッカー

▼実績レコード

▼オリジナルうまい棒を持つ取締役

興味を引くセミナー開催

そして、セミナーの開催に向けた準備です。エレファントストーンは映像制作にまつわるセミナーを開催したため、セミナーの準備は展示会をメインで運営するプロデューサーチームだけでなく、クリエイターのメンバーも分担して行いました。セミナー内容はお客様からよく質問をいただく費用やサービスにまつわるものを中心にテーマを決定し、自社の強みを交えながらも業界初心者にも伝わりやすいように考えます。

展示会のセミナーを聞いてくださる場合、「ちょっと興味あるしぷらっと立ち寄ってみようか」という方が多いと考えられるため、来場者を惹きつけられるようにセミナー登壇者はしっかりと準備をして臨む必要があります。

▼セミナーの様子

スムーズな運営のための役割分担と運営フローの作成・周知

当日の運営フローの作成と周知については、過去の展示会での反省点も踏まえた上で展示会参加の経験のある社員が中心になって考えます。

展示会では個人情報である名刺を扱う機会も多いため、参加する社員全員が、「集客担当なのか」「商談担当なのか」「名刺回収フローはどう決まっているのか」など、役割(ブースでの動き方)とフロー(お客様対応の流れ)を理解しておくことが重要です。こうした準備があることで、リスクマネジメントにも繋がります。

展示会当日の動き方

エレファントストーンでは、営業を担当しているプロデューサーのメンバーを中心に準備から会期中の全体の指揮、商談対応などを行いました。商談に至るまでの呼び込みや簡単なヒアリングは新入社員が中心となって行い、ブースに誘導します。そうして来場者の方が足を止めてくださった際はご要望にあわせて会社紹介を行ったり、より深くヒアリングをしたりしていきます。お話をする中で、映像制作を具体的に考えられている方であれば、ベテランプロデューサーに引き継ぐ、というフローが組まれていました。

私を含め、新卒メンバーは会社紹介をはじめとするトーク力が飛躍的に磨かれた3日間でした。
(ベテランのプロデューサーやディレクターに引き継ぎ、商談席でお客様と楽しそうに会話されているのをみた時は安心感でいっぱいでした…笑)

また、お昼からは1時間に1回、テーマの異なるセミナーが開催されるため、各回15分前くらいから呼び込みを行いました。セミナーの集客は難しく、なかなか足を止めていただけないケースも多いのですが、最初に2〜3人ほどセミナーに来場いただけるとその流れに続いてどんどんお客様が増えていくので、最初の2〜3人にご来場いただくのはとても重要です!

3日間を振り返ると、1日目は、呼び込み・交換した名刺の管理・ヒアリング・商談担当者への引き継ぎ・セミナー集客、どれもこれも手探り状態だったなと思います。事前準備で当日の流れや役割について把握していたものの、最初からその通りにうまく立ち回ることは難しかったです。

そのため、会期中は毎日開催時間終了後に運営メンバーで反省点や改善点を洗い出し、翌日のアップデートした運営方法を周知して運営に挑みました。2日目と3日目も同様に呼び込みから商談までがスムーズに流れるようPDCAを回すことで、運営しやすくなっていくと思います。

展示会後の動き方

無事、展示会は終了となりました!が、ここで終わりではありません。ここからが展示会で出会ったお客様との関係性をさらに深める重要なステップです!

来場者は、限られた時間で多くのブースを周り、大量の資料をもらって会場を後にします。どこでどんな話を聞いたか整理するのもなかなか大変です。そのため、訪れてくださった方の記憶がフレッシュなうちに、もう一度コンタクトをとる必要があります。

コンタクトのとり方は、大きく分けて2つあります。1つ目は、すでに展示会会場で具体的な相談をしてくださった方へのコンタクト。2つ目は、展示会場で軽くヒアリングをさせていただいた方や、セミナーを聞いてくださった方へのコンタクト

まず、具体的な相談をしてくださった方についてご説明します。展示会場で具体的なご相談くださった方には、会場でアポイントメントを取らせていただく場合がほとんどです。その上で、打ち合わせの日時や開催方法などを改めてメールにてお送りして、ダブルブッキングなどのトラブルを防ぎます。

次に軽くヒアリングさせていただいた方やセミナーを聞いてくださった方についてです。このケースは、まだ情報収集の段階で、現在は具体的な案件がない方が多いです。ただ、いずれの状況であっても、一度あらためて自社の紹介をさせていただいたり、いつか映像制作をする際に事前知識のため(費用感のズレ等を防ぐため)に実績と概算費用のご紹介等のお時間をいただけないかをご連絡したりします。

すぐに案件のご相談をいただけなくても、長期的にみてエレファントストーンという名前を覚えていただくことが重要です。まずは展示会で知ってもらい、後追いでコンタクトをとって、記憶に残してもらう。このアフターコミュニケーションが重要です。

もちろん、展示会後に打ち合わせをするほどの時間がないという方もいらっしゃるので、その方には簡単に電話越しで課題感や興味関心のある部分をヒアリングして、その方にあった実績や資料を送付します。アフターコミュニケーションを大切にして、展示会で出会ったお客様との繋がりを深めましょう!

おまけに・・・!

最後に、配布物のオリジナルうまい棒や、実績レコードについて、毎年ご好評をいただいているので、ご紹介したいと思います。

オリジナルうまい棒は、こちらのサイトから(https://www.umaibo.jp/about/)パッケージデザインを入稿をして発注することが可能です。エレファントストーンでは、パッケージデザインについて毎年社内コンペを行っており、今年は、タイ出身の社員がデザインしたアジアンテイストのポップなデザインのうまい棒を配布しました!

また、実績をみせる資料にもこだわっています。表面はレコード風のビジュアルで真ん中に映像のお客様やタイトルが記載されていて、裏面には実績の説明と動画がみれるQRコードが印刷されています。レコードを持って帰っていただく袋まで、レコードケース風なんです!音楽好きの代表のこだわりがぎゅっと詰まったエレファントストーンらしい実績の魅せ方だと思います。

展示会に向けた準備は何かと大変ですが、こうした、自社ならではの遊び心を持って臨むと楽しみながら進められるかもしれません。

まとめ

展示会会期中3日間はそれ以前の入念な準備があってこそのものである、と終了してから実感しました。

ブースの規模にもよりますが、数ヶ月かけて準備をし、約2ヶ月かけてアフターコミュニケーションを構築するという長期にわたる大変な業務ですが、それが会社が成長するチャンスになります。何より新人の私にとっては、開催前の準備から展示会後のお客様とのやり取りまで、多くの新しいことを学ぶ機会となりました!

会社として新しいステージに進みたい、プロモーションをしたい、新人教育をしたいという方、展示会に出展される際はぜひこの記事を参考にしていただけたら嬉しいです!

この記事を書いた人

岡村百桃
エレファントストーンのプロデューサー

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