HOW TO・TIPS
フォント選びのポイントとデザイン【映像制作×フォント勉強会 第2回】
第1回ではフォントの基礎知識や管理についてを取り上げました。映像はフォントをのせるだけで、雰囲気や印象ががらっと変わります。今回は、フォント選びのポイントとデザインについてお伝えします。
フォントによって与える印象が大きく変わる
明朝体など細いフォントは「現代的、都会的、洗練、上品」といった印象を与えます。文字を読ませつつ、背景もしっかりと魅せたいという時にいいでしょう。
ファッションの流行と同様にフォントのデザインも時代によって変化していくものですが、近年は細めのフォントできれいに見せるほうが喜ばれる傾向にあります。
ゴシック体の太いフォントは「元気、力強さ」を感じさせます。文字が真っ先に目に入るため、何を伝えようとしているのかが伝わりやすいのが特徴です。
文字のデザインで気をつけること
文字のウェイト
フォントとウェイト(太さ)の組み合わせによっても見る人に与える印象は変わります。どういったフォントを使うのか、どの太さにするか、異なるフォント同士の組み合わせ方など、与えたい印象を考えながら選んでいきます。
ウェイトが一つしかないフォントもあれば、2〜3段階あるフォント、10段階あるフォントまでさまざまあります。そして、ウェイトを上げていくことで太字になります。
何のための映像なのかを考えた上でそれらを決定していくことが賢明です。
文字と文字の間隔の調整
(映像を制作する人で実際にここまでやっている方は少ないと思いますが、)文字と文字の間隔の調整をすると、きれいで読みやすくなります。ただ、そもそも調整は時間がかかる作業。調整をした後に文字の変更があるとさらに手間がかかってしまうので、テロップが確定してからやりたい作業といえます。
文字の縦幅の調整
行間も開けるほうが読みやすい場合もあれば、詰めたほうが読みやすい場合もあります。文字間を調整してから文字の縦幅を調整すると映像っぽいフォントになります。
文字サイズの調整
中心にある大事な文字は大きくして、「てにをは」などの助詞は少し小さめのサイズにすると、何を扱いたいのかが一目で分かるようになります。広告やチラシもよくこのようなデザインになっており、情報が頭に入ってきやすくなります。
段差を揃える
前回の記事で、欧文のフォントと和文のフォントは異なるとお伝えしました。例えば、和文のフォントですべての文字を打っていくと、英文を打つ場合に代わりのフォントをあててしまうことがあります。
同じフォントで英文も和文も打ってしまうと、作成者が違うので、どうしても幅が違ってしまうということが度々発生します。
そうなった場合はサイズをそこだけアップさせる、少し伸ばして調整をかけるなどして幅を揃えるだけでも、だいぶきれいに見えます。
次回予告
フォント勉強会の第3回は、8月3日(土)に公開予定です。フォントの種類と省略記号についてお伝えします。
▼フォント勉強会
第1回:いいフォントとは?フォントの基礎知識と管理の話
第3回:フォントの種類と省略記号
第4回:フォントのライセンスとデジタルフォントの流れ