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動画・映像業界のこれからを考える
加速しそうな取り組み4選

動画・映像業界のこれからを考える 加速しそうな取り組み4選

コロナウィルスの影響でどの業界も自主的に休業をするなど売り上げ低下に苦しんでいます。一方で、EC、YouTube、ネット配信といった家で消費できるものについてはますます好況を呈しています。

今回はコロナウィルスの影響がある今だからこそ取り組みが加速しそうな映像・動画業界の取り組みを紹介します。

仮想現実の加速

スポーツの試合は中止され、美術館や博物館は閉館、オリンピックは2021年に延期と人々は娯楽のない生活を送っています。

eスポーツはそれに代わり注目を浴びるかと思いましたが、eスポーツも観客を入れての興行が多いため多くの試合が中止されており例外ではなく影響を受けています。

そこで注目されているのがVRをはじめとした仮想現実です。すでにVR入社式、VR卒業式などオフラインで行われていたイベントをVRで行う会社が増えています。

かつてN高等学校ができたときに修学旅行がオンライン上で行われたり、式典がVRだったことに違和感を感じると賛否が起きました。しかし、今後はそれが当たり前になるかもしれません。

2018年に『アサシンクリード』ではディスカバリーツアーモードというものがアップデートされ、ゲームの世界でガイド付きにピラミッドをはじめとした古代エジプトや古代ギリシアの世界に没入することができるようになりました。「旅行はVRで体験する」という時代が来るのかもしれません。

仮想現実はもはや最新のテクノロジーではなく、当たり前にそこにあるものです。これからは技術が高いだけでなくユーザーのニーズに合わせたよりビジネスを加速させるものが増えていくと考えられます。

ライブ配信でのショッピング

百貨店やスーパーが営業時間を短縮したり休業をすることにより、人々の買い物はよりEC、通販に偏っていくでしょう。

しかし、オンラインでは実際に手に取って体験・比較したりできないというデメリットがあります。そこで今後増えると思われるのがライブ配信、ストリーミングとショッピングを組み合わせた体験です。

すでに日本では2018年に『メルカリ』がライブ配信を行い商品をリアルタイムに売ったり、『東京ガールズコレクション』が目の前でモデルが着て歩いているものを買えるようにしたりという取り組みが進んできました。

これからは農家の野菜や漁師が獲った魚を生産者のライブ配信を見て購入するといった、よりジャンルを問わないダイナミックな体験、ただライブ配信をするだけでなくそこに快適なシステムがあるようになるでしょう。

残念ながらメルカリの取り組み『メルカリチャンネル』は2019年7月に終了してしまいましたが、中国ではすでに『淘宝網(タオバオ)』において農家で見分けられた野菜を売るプロジェクトがあり、一農家あたり月に1,487ドルの収益増加を目標にしています。

中国は世界最大のライブ配信先進国とみられており、『アリババ』もショッピングフェスティバルの目玉はライブ配信で参加企業数が年々爆発的に増加、2019年には2018年の3倍の企業が参加しています。すでにヨーロッパ側がビジネスモデルを参考にしようとする動きが起きています。

AmazonなどのECサイトは、買い物の際に煩わしい住所・名前の入力といった部分をいかに短縮して快適な買い物体験ができるかどうかを追及してきました。今後はストリーミングを見るためだけにユーザーが集まったり、単純に買い物をするのではなくウィンドウショッピングや井戸端会議(チャット)をするためにライブ配信の場に集うようになるのではないかとみられています。

AIによる擬人化

JR山手線の49年ぶりの新駅『高輪ゲートウェイ駅』が2020年3月14日にオープンしました。

ここで注目を浴びたのが案内の電子化、AI駅員の登場です。はじめに男性・女性どちらかが選べ、男性の場合はかっこいい男性駅員が、女性の場合はアニメチックな可愛い女性駅員がわからないことをサポートしてくれます。

女性駅員『渋谷さくら』がアニメ調、男性駅員がリアル風の描き込みだったことで女性差別ではないかとすでに炎上もしておりますが、渋谷さくらさんはこれまでも相鉄ジョナス、近畿日本鉄道などにも採用された「売れっ子」。すでに開発元のティファナでは「履歴書」を公開し自己アピール。就職(採用)できる企業を募るなど今後もこのようなAIによる案内は増えていくでしょう。

 

さらにインフォメーションは凸版印刷の「BotFriends® Vision」を採用。2018年11月より提供しているAIを活用した多言語案内サイネージで、こちらも女性アニメ風のキャラクター「小石川彩」がナビゲートしてくれます。

こうしたInformationは人間の代わりを果たすだけでないメリットがあります。「BotFriends® Vision」では多言語対応、遠隔地からのAIチャットボットを使った案内など人間ではできないサポートの細やかさを持っています。

もちろん人同士の接触が避けられるからコロナウィルスにかかる可能性を少しでも下げるというメリットにも注目がされています。

韓国では『サムスン』がCORE R3というプロジェクトを発表しています。アバターと呼ばれるキャラクターたちはガイド役ではなくて何と一緒に作業をして知識や経験を共有するといいます。どんなサービスになっていくのかはわかりませんが、ライバル役がAIという時代が来るのかもしれませんね。

オンラインレッスン

すでに大学の授業が『Zoom』『Hungout』などのソフトウェアによる配信へ切り替えられていますが、今後もその流れは変わらないでしょう。

Toastieのライブビデオをwww.twitch.tvから視聴する

ビデオゲームのライブストリーミングプラットフォーム『Twitch』は2019年7月に興味を持った言語を学べるプログラム『Duolingo Verified Streamer』を始めました。

これまで塾や学校は一人の教師に対して多数の生徒を相手にしてきました。しかしこれは「クラスター」の発生源になってしまいます。

これからはオンラインを通じて「見逃した授業」を後から見ることができたり、マンツーマンスタイルでのオンラインレッスンが受けられることが当たり前になるのかもしれません。

このような取り組みは全て2018年2019年からスタートしたものです。しかし、コロナウィルスの影響で人間が外に出ていくことができない、人々の接触をなるべく避けるという観点から技術がより加速度的に浸透していくのではないかとみられています。

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊もコロナで自粛中。

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