HOW TO・TIPS
オンライン説明会を成功させる秘訣
オンライン説明会は気軽にどこからでも参加しやすい上、従来の説明会に比べて間口が広く、『採用手段の多様化につながる』という特徴があります。しかし、利点だけでなくコミュニケーションが取りづらいなどの懸念点があることも事実です。
理想的な配信に向けて主催者が意識すべきことや、参加者が求めるコンテンツを把握した上で配信形式やプラットフォーム、コンテンツなどの準備が必要不可欠です。
今回は、当サイトを運営するエレファントストーンが、映像制作会社の視点からより良いオンライン説明会にするためのコツや配信時のポイントをお教えします。
オンライン説明会の特性は?
オンライン説明会を開催するにあたりメリットとデメリットをいくつかご紹介します。
オンライン説明会のメリット
- 交通費がかからず、場所を問わず気軽に参加してもらえる
- 会場費や資料印刷などのコストを削減できる
- 採用手段の多様化が図れる
物理的な拘束がないため、参加者は地方企業の説明会にも気軽に参加でき、多様な人材に出会うことが可能です。また、開催者側も会場準備の時間や配布資料にかかるコストを削減できます。
オンライン説明会のデメリット
- 企業側と参加者がお互いの雰囲気を掴みづらい
- 大人数の説明会、あるいは動画配信による説明会ではコンテンツ次第で参加者が離脱する可能性がある。
懸念点の解消のために、、、
『1回の説明会における人数を制限し、より参加者の参加意識を高めるよう工夫する』
人数を少なくすることにより、「双方のコミュニケーションが図りやすくなるからこそ説明会が有意義な時間」になり、コンテンツにもよりますが参加者にとっては非常に満足度の高い説明会になります。1対1の面談形式が可能であればより参加者と密な時間を過ごすことができるので理想的です。複数人で行う場合、人数としては5〜10名程度が全員とコミュニケーションを取れるちょうど良い人数です。
逆に大人数の説明会では、より充実したコンテンツを設けることで、「しっかりした会社」「気が引き締まる」という効果を得ることができます。動画配信による説明会では、いかに興味を惹きつけるコンテンツを設けるかが鍵となります。次に、モチベーションの向上に繋がるおすすめコンテンツをご紹介します。
おすすめのコンテンツ紹介
- お互いの自己紹介の時間を設けてみる!(少人数説明会向け)
はじめに自分(主催者側)の自己紹介を行った上で、「名前・学校・趣味/特技」など、短めの自己紹介をしてもらいましょう!その場を和ませることで参加姿勢の向上や質問しやすい環境を作り出せます。大人数の説明会の際も、主催者側の自己紹介は必ず行うようにしましょう。話している人がどんな人なのかを知っているのと知らずに話を聞くのでは、親近感が違います!
- 「現在の社会の流れやこれからの時代について」などの各業界におけるトピックなどを入れてみる!
参加者が「企業のことだけでなく+αの情報を得ることができた!」となるように、参加者の満足度を高めるトピックを入れると良いでしょう。その情報が参加者にとって有益な情報であればあるほど、「こんなことまで教えてくれる会社なのか!」と、意表を突かれた参加者がより御社に興味を持ってくれるかもしれません。
配信の種類とプラットフォーム紹介
配信の種類を使い分ける
ライブ配信と収録配信を使い分けることで、効率的に企業や学校を紹介することができます。例えば、ライブ配信では現場の人が登壇することで現場の声を届けることや質問があればすぐに返答が可能です。一方で収録配信ではコンテンツを作り込めるので、参加者の業界理解を深めることができるといった特性があります。
ライブ配信と収録配信の特性は異なるため、どちらを選ぶかは説明会を行う目的により変わってきます。業界や事業内容などを知ってもらうことが目的の場合は収録配信の方が効率的です。エントリーしてくれた参加者の様子や理解度を知りたい、といったことが目的ならライブ配信がおすすめです。説明会を開催する目的により配信方法を選ぶことが重要です。
ライブ配信
Zoomなどのライブ配信はリアルタイムで参加者とコミュニケーションをとることで、実際の社員の声を臨場感を持って伝えることや、自社に対する興味具合を直接感じることができます。デメリットとしては、人数や開催時期に合わせて都度開催しなければならないため手間がかかることと、時間や人数に制限があるため場合によっては繰り返し開催する必要があります。
収録配信
収録配信は参加者がどの程度御社のことを理解しているのかがわからないといったことや、そもそも撮影に費用がかかるというデメリットがありますが、反対にメリットもあります。参加者は自身のタイミングで自由に視聴することができ、聞き直したい部分を巻き戻すことも可能です。主催者側としても、コンテンツを作り込めるため内容を充実させることができ、少々手間はかかりますが取り直しや修正も可能です。
また、エントリーがあったタイミングで説明会動画を配信するだけなので、都度準備や説明をする必要がないことなどが利点として挙げられます。時間設定としては、30分〜1時間が集中して聴ける理想的な時間です。それ以上の時間になると飽きてしまったり参加者が離脱したりする可能性が出てきてしまうので注意が必要です。
プラットフォームの紹介
今回はよく企業に選ばれているもののなかでも、参加者がミーティングURLをクリックするだけで参加でき、アプリのダウンロードが必要のないプラットフォームをいくつかご紹介します。
- Zoomミーティング
現在、Zoomミーティングは企業だけでなく多くの方がオンライン飲み会などにが利用しており、一般的に最も浸透しているオンラインツールと言えるでしょう。無料版では3名以上の通話が40分までなどといった制限がありますが、有料版であれば1000人まで時間制限なく通話可能で、大人数でも円滑に進められます(画面に映し出せる人数は49名という制限があります)。また、『ブレイクアウトルーム(ミーティング中に参加者をグループ分けできる)』機能もあるため、グループワークなどにも活用しやすいです。他にも、ミーティングの暗号化、操作権限の設定、パスコード保護や待機室といった機能が付いているためセキュリティ面でも安心です。
- Vimeo
動画配信サービスではこちらがお勧めです。YouTubeなどといったオープンな配信ツールを利用する方法もありますが、企業利用する場合は、Vimeoの方が配信した動画URLを埋め込めるサイトが幅広く、パスワード設定といった機能も付いているため特定の人に共有することも可能です。
- Skype
ビデオ通話の元祖とも言われるSkypeは、一回あたりのビデオ通話が24時間で最大50名まで無料で参加可能です。MicrosoftOfficeアカウントと接続できるため、画像やファイルの共有がスムーズに行えます。また、リアルタイム字幕の機能が付いていることが特徴です。
- Whereby
Wherebyは無料アカウントで4名まで、プランによっては50名まで通話可能です(ビデオ参加12名、音声参加38名という制限があります)。一度URLを発行すれば何度でも繰り返し使うことができるため手間がかからないといった特徴があります。ただし、同時刻に重複して別の面談が入っている場合などは、同じURLを使用しないように注意する必要があります。
この3つのツールはいずれもシンプルな作りで使いやすく、参加者とのコミュニケーションを取りやすいことが特徴です。オンライン説明会は無料版でも十分活用できますが、サポートや各種機能も充実しているため有料版を利用することをお勧めします。セキュリティといった部分においても、企業利用する際は必ず有料版を使うようにしましょう。
BtoB向けには『Qumu』がお勧めです。企業内で使用される動画を簡単作成&簡単配信ができます。Zoomとも連携しており、配信された動画はリアルタイムまたはオンデマンドで視聴可能です。また、Zoom映像のダウンロードやアップロードを自動的に行い配信までしてくれるため、作業の手間が省けます。
参加者の導線を引く
いくつかプラットフォームのご紹介をしましたが、参加者の導線を引くことも重要です。オンライン説明会では、リアルな説明会のように直接質問や感想を聞くことが難しいです。そのため、アンケート機能は必ず利用することをお勧めします。参加者の理解度を知ることができ、次回の説明会に向けて改善点を洗い出すこともできます。
チャット機能を利用して、説明会の最後にアンケートフォームに移動してもらい、解答後に退出してもらうようにすると確実です。アンケートを事前に送る、直後に送るといった場合は必ず回答していただくようアナウンスしてから終了しましょう。
配信する映像をあらかじめ用意しておく
オンライン説明会の場合、参加者は気軽に視聴することができる反面、簡単に途中離脱もできます。離脱させないために、テーマに沿った映像制作が必要です。収録配信、ライブ配信問わず言えることですが、発話者の話し方、構成、台本、配布資料など、事前に準備できるものは用意しておき、スムーズに進めましょう。
発話者の話し方ですが、基本的にはっきりとスピーディに話しましょう。もちろん早すぎるのは良くないですが、重要な部分だけをゆっくりと説明するだけで説明に抑揚がつき、重要なポイントを理解してもらいやすくなります。
次に構成についてですが、いきなり説明に入るのではなく自己紹介から始めます。その次に、自社に限らず業界にまつわる事なども話すとさらに良いでしょう。自社の説明では、社員インタビュー動画や会社紹介動画、アタック動画など、”魅力的な映像”を流すことで、参加者はより具体的にイメージしやすくなります。また、「特殊な演出にこだわりたい」「自社で映像を作れない」といった際は、状況に応じて映像制作会社に発注するのも良いでしょう。伝えたいことを汲み取り、魅力的な映像に仕上げてくれます。
撮影機材を準備する
オンライン説明会開催において必須である機材を用意します。『何を・どこまで用意するか』は求めるクオリティにより変わってきます。ZOOMなどで説明会を行う場合なら、カメラ・マイク付きのパソコンがあれば十分です。しかし!今回は「かっこいい説明会動画を作りたい」「しっかりとした会社というイメージをつけたい」といった企業様に向け、ライブ配信、収録配信において必要機材をご説明します。
ライブ配信機材
- ネット環境
ライブ配信や複数人で通信する際は有線で繋ぐことをお勧めします。Wi-fiだと通信が不安定になりやすく、最悪の場合映像が途切れてしまう可能性があります。
- カメラ
簡易的にPCのみで行う場合はWebカメラがあると良いでしょう。オートフォーカス機能やマイクが内蔵されているもの、向きを自在に変えられるものなどがあります。USBケーブルで繋ぐだけなので簡単に使用できます。スタジオなどを借りて大規模に行う場合なら、ビデオカメラや業務用カメラを使用するのがベターです。綺麗で明るい映像を撮ることができるほか、ズーム機能も充実しているためピント調節することで背景をぼかし登壇者を際立たせる演出も可能です。
- 三脚
カメラの台数や種類に応じて用意が必要です。高さ調節可能でしっかりと固定できるものを選びましょう。
- 音声機材
オーディオインターフェイスを用意し、音声をPCに読み込ませるためデータへ変換します。複数のマイクを使用している場合、その音声をまとめるためにミキサーが必要になります。ミキサーによっては各マイクの音量などの調整も可能なので、聞き取りやすい音量に変換できます。
- 配信機材(キャプチャーボード)
ビデオカメラや業務用カメラを使用する際、PCが映像を読み取れるように映像をデータへ変換するために使用します。
- ケーブル各種
カメラ、マイク、モニター、PCへと繋いでいくためのケーブルも忘れず準備しましょう。
- 配信用PC
- 配信前確認用モニター(配信中に映像を差し込んだり字幕を付けたりする際に、配信前に最終確認ができます。)
- 配信後確認用PC(どのように配信されているかをすぐに確認することで、修正箇所がある場合はすぐに修正できます。)
収録配機材
- カメラ
収録配信の場合はライブ配信よりもクオリティにこだわることができるので、マストでビデオカメラや業務用カメラを使用しましょう。
- 三脚
カメラの種類に応じて用意が必要です。カットごとに区切って撮影できるのでカメラに合ったものが一つあれば大丈夫です。
- 照明
照明は無くても問題ないですが、より高いクオリティを求めるならあったほうが良いです。登壇者が1人の場合なら一つあれば十分明るく撮影できます。しかし、イメージによっては2、3台あると構成や表現に幅を出すことでき、さらにかっこいい仕上がりにすることが可能です。
- 音声機材および配信機材(キャプチャーボード)、ケーブル各種
- 編集技術
簡易的な編集なら社内にできる人がいるかもしれませんが、本格的な映像を作りたい場合は、プロに頼めば間違いありません。きっと想像以上のクオリティで仕上げてくれるでしょう!
映像制作会社からの技術的なサポートを検討する
制作会社に依頼するメリット
最大のメリットとしては、面倒な機材準備の手間が省けることです。また、映像のプロとして綺麗にかっこよく撮影してくれるだけでなく、手厚くサポートも行ってくれます。
リハで本番想定ができているかの確認をしてくれたり、万が一に備えて代替PCの用意をしてくれたりと、配信を円滑に行えるようなサポートがたくさん整っています。配信中に違う会場を繋ぐ際も、検証や準備も徹底的にしてくれます。収録配信では、画の修正やテロップ追加なども可能なのでより魅力的にわかりやすい映像に仕上げてくれるでしょう。
制作会社に依頼する際に準備するもの
制作会社に一から相談しても良いのですが、オンライン説明会をより良いものにするためには自社での準備も必要不可欠です。説明するだけなのかインタビュー形式にするのかなど、何をやりたいかを決めておきましょう。
また、どのプラットフォームに配信するかもある程度決めておくとスムーズに進めることができます。配信中や収録映像の中で使用したいスライドがあれば作成しておきます。当日の台本も忘れずに用意し、台本の内容は制作会社とも共有しておくようにしましょう。制作会社に会場手配をしてもらう場合は大丈夫ですが、社内で配信を行う場合は会場の通信状況の確認は必須なので前もって確認しておきましょう。
映像で伝えたいことを制作会社と共有しておく
制作会社と映像制作を進める際は、何を参加者に伝えたいかを明確に提示できるように社内で話し合いをしておきましょう。制作会社からイメージ共有もできますが、自社内でイメージする映像がある場合は参考映像を見せることで、スムーズなコミュニケーションをとることができるので、可能な範囲で参考映像を探しておくのもいいでしょう。
映像制作会社への依頼費用について
映像制作にかかる費用は、企画・撮影・編集に関わるスタッフの「人件費」と、スタジオや機材に関わる「諸経費」で構成されます。そのため、オンライン説明会動画といっても、目指すクオリティや開催する規模感、撮影スタジオレンタルの有無、撮影時間、必要スタッフの人数などによってかかる費用は大きく変わってきます。
ただ単に「費用が安いほうがいい」という理由で依頼先を決めるのは要注意。安ければ安いなりの、高ければ高いなりの理由があります。費用とアウトプットのギャップを生まないためには、制作側で細かく規定された見積もり項目を理解することや、提案された費用と同じレンジ・テーマの制作事例を見て判断することが大切です。
今回はライブ配信や収録配信において「オンライン説明会でよくあるケース」ごとに大まかな費用感を出してみました。
映像制作会社にサポートに入って欲しい場合
初めて説明会やセミナーを開く際、「Zoomなど操作が不安・・・」という場合に制作会社がサポートに入る費用例は下記の通りです。※制作会社の利益分を含んだ金額を記載しています。
■予算合計:10万〜
(内訳)配信スタッフ、配信機材(PC)、撮影諸経費・交通費
「初めてオンライン説明会を開催する」「なかなかスムーズに進行できない・・・」といった悩みがある際は、制作会社に相談してみてもいいかもしれませんね。
登壇人数別 ライブ配信【1〜1時間半の場合】(生放送するレベル)
①登壇者人数2名以下、「司会者のみ」あるいは「司会者とゲスト」のような小規模の開催の場合の費用例。
■予算合計:42.5万〜
(内訳)ディレクター、カメラマン、カメラ1台、三脚1台、配信機材一式(キャプチャーボード・ケーブル・配信用PC・モニター1台)、インカム、車両一式
※オプションとして、照明など別途費用がかかる可能性があります。
少々緊張感のある進行にはなりますが、会社のイメージを格式高いものにできること間違いなしの配信形態だと思います。
②登壇人数3〜5名で「インタビュー形式」の場合の費用例は下記の通りです。
■予算合計:57万〜
(内訳)ディレクター、カメラマン、配信管理、音声スタッフ、カメラ2台、三脚2台、音声機材、配信機材一式(キャプチャーボード・ケーブル・配信用PC・モニター1台)、インカム、車両一式、諸経費
※リハーサルロケハンを行う場合は、別途費用が発生する場合があります。
人数が増えるとちょっとしたテレビ番組のような空気感になり、視聴者を飽きさせることなく進行できるのではないかと思います。SNSのハッシュタグ機能を使い、リアルタイムで質問を受け取れるようにしておくとインタビュー中の会話も展開しそうですよね。
収録配信【30分〜1時間の場合】
映像自体の修正(明るさ補正など)や技術的な編集も可能なうえ、長い映像を細かく分けて配信することも可能です。
■予算合計:40〜50万前後
(内訳)ディレクター、カメラマン、カメラ1台、レンズ、三脚1台、音声機材、モニター、車両一式、諸経費、BGM、編集
※オプションとしてナレーション、スタジオ代など、別途費用がかかる場合があります。
様々な使い方をできるので、一本説明会動画をつくっておくと便利かもしれません。説明会動画の企画の進め方はこちらの記事でご紹介しています。
説明会動画を作るときは、「抱えている課題」「採用したい人のイメージ」「求職者が求めている情報」「どのような動画パターンで制作するか」の4点が肝になります。具体的にどのように考えていけばいいか解説していきます。
これらの費用はあくまで参考例なので、映像制作会社にご要望をお伝えいただければ、詳細なお見積もりを出すこともできます。また、ご予算に応じたご提案も可能ですので不明点や不安な点がある際は、制作会社に相談してみましょう。
まとめ
最後に、我々エレファントストーンはライブ配信・収録配信のサポートや撮影・編集も行っています。「魅力的な説明会動画を配信したいけどどうするべきかわからない・・・」とお悩みでしたら、ぜひ一度弊社にご相談ください! 一緒に楽しみながら映像を作り上げましょう。
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