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実写動画とアニメーション動画を比較!実写動画のメリット・デメリットについても解説します!

実写動画とアニメーション動画を比較!実写動画のメリット・デメリットについても解説します!

近年、動画コンテンツの普及が進んでいます。スマートフォンや5Gの普及によりシームレスに動画を視聴しやすくなったことで、YouTubeやTikTokなどのプラットフォームを通して会社のプロモーションやブランディング、採用活動のための動画を視聴する機会も増えているのではないでしょうか。

実際に、当サイトを運営するエレファントストーンでも「オフィスや働く社員を撮影したリクルート動画を制作したい」「仕組みが分かりづらい無形商材を分かりやすく訴求するサービス紹介動画を制作したい」というご依頼が増えています。

しかし、実際に動画を制作しようと思っても「動画をどう制作していくべきか分からない」「実写とアニメーションでは何が違うの?」「自分にあった動画の事例はないの?」などの疑問が出てくると思います。

そこで本記事では、実写動画とアニメーション動画の違いについてご説明した上で、それぞれの事例をご紹介します。

【目次 - もくじ – 】

「実写動画」と「アニメーション動画」の特徴

動画には「実写動画」と「アニメーション動画」という大きく2つの手法があります。

実写動画とは、カメラ撮影を伴う動画です。脚本を用意して出演者が演じて作り上げるドラマ形式や、一つの題材からシナリオを作り上げるドキュメンタリー形式などがあります。社員インタビュー動画も実写動画です。

インタビュー以外の実写動画の事例としては、以下の千葉県長生村のプロモーション映画が挙げられます。美しい風景やイベント、村民の営みなどの村のリアルな魅力を映しています。

千葉県長生村 – 千葉県長生村 presents 映画『長生ノスタルジア』(本編フル)

一方、アニメーション動画は、複数のイラストや画像を連続で表示させたり、動きを付けたりして表現する技法を伴った動画を指します。CGなどもアニメーション動画にあたります。

アニメーション表現は、目に見えないサービスを分かりやすく紹介したい場合などに使われることが多いです。例えば以下の動画は、アニメーション表現を用いて制作した弊社のコーポレートムービーです。

株式会社エレファントストーン – ElephantStone CorporateMovie

もちろん、2つの手法をミックスして制作される動画も多くあります。例えば、ツールの利用シーンと、そのシーンに対応するサービスの機能を分かりやすく訴求したい場合などにはこの手法が使用されます。

目的にあった動画を制作するためには、「実写動画」「アニメーション動画」それぞれの動画の特徴と訴求できるポイントの違いを把握しておくことが重要です。

ここからは、実写動画とアニメーション動画、それぞれの特徴をご紹介します。

実写動画の特徴

実写動画には、実在の人やもの、空間の魅力を視聴者にリアルに届けることができるという特徴がありますが、実際にはどのような場合に効果を発揮するのでしょうか。

実写動画を活用することで期待できるメリットとデメリットは以下です。

【メリット】
・生の声や表情を届けることができるため視聴者の共感を得やすい
・リアリティが出て商品の質感や場所の雰囲気を視聴者に伝えることができる

【デメリット】
・撮影のための機材費や人件費がかかり、制作費用が高くなりやすい
・野外撮影の場合、天候に左右される

実写動画は、新卒採用動画や商品紹介動画、イベント動画などに使用されるケースが多いです。なぜなら、実際の社員の表情や商品のシズル感、イベントの様子をありのままに捉えることで、その場にいない人にもリアルな雰囲気を共有することができるためです。

例えば、フェスなどで観客が音楽にのって飛び跳ねている様子を映したイベント動画を視聴した際、「楽しそう、行ってみたい」と感じることがありますよね。実写動画は、実在の人やもの、空間の魅力を視聴者にダイレクトに伝えるきっかけになります。

ここからは、上記のメリットとデメリットそれぞれについて詳しくご紹介します。まず、メリットについてです。

生の声や表情を届けることができるため視聴者の共感を得やすい

特に人が出演する実写動画は、視聴者の共感を得やすいという特徴があります。なぜなら、視聴者は動画の出演者を自分に置き換えて考える傾向にあるためです。

例えば、新卒採用シーンで、学生と年齢の近い若手社員のインタビュー動画を活用すれば、学生自身が新入社員として働く姿を想像がしやすくなりそうですよね。

また、サービスや商品、ブランドのイメージとターゲット層に合致したタレントや著名人を動画に起用すれば、視聴者に憧れや期待感を持ってもらいやすくなるでしょう。

なぜなら、CMなどの企業のプロモーションで起用する人物のイメージは、訴求したい商品のイメージに直結するためです。「この俳優が使っているなら買ってみようかな」「このモデルがおすすめしているなら良さそう」など、視聴者からの共感を生むことに繋がります。

具体的には、スキンケアブランドとしての地位を確立しているP&Gプレステージ合同会社が運営するSK-IIは、美肌のイメージのある俳優やモデルをアンバサダーとして起用しています。

ターゲット層の憧れとなるような人物を起用することで、「商品を利用すれば自分も美しさに自信を持てるようになるかもしれない」と視聴者に思ってもらいやすいでしょう。

このように、ターゲットとしている人が身近に感じそうな人物や、憧れている人物をキャスティングすることで、視聴者が動画に感情移入しやすくなるでしょう。

リアリティが出て商品の質感や場所の雰囲気を視聴者に伝えることができる

実写動画は、商品の質感や場所の雰囲気を視聴者にリアルに伝えることができます。実写表現は実在の人や物、場所を捉える手法のため、映像にリアリティを持たせることに繋がります。

例えば、観光PR動画の場合、現地の様子を実写で映すことでその場の景色や雰囲気などを疑似体験することができます。また、商品紹介動画などでも実際の利用シーンや食事シーンを映すことで、視聴者が映像を自分ごととして捉えるきっかけとなり、利用した時のイメージが湧きやすくなるでしょう。

具体的には、味の素株式会社のCook Do®(クックドゥ)のテレビCMなどは、実際の調理シーンと試食シーンが映されていて、商品の美味しさがリアルに伝わりやすいですよね。

味の素KK公式チャンネル(AJINOMOTO OFFICIAL) – 「Cook Do®」 回鍋肉 父のこだわり篇 30秒

続いてデメリットについてです。

撮影のための機材費や人件費がかかるため、制作費用が高くなりやすい

実写動画は撮影のための機材費や人件費がかかるため、制作に必要な費用が高くなりやすいです。平均的な費用相場としては20〜500万円ほどと想定できます。

実写動画を制作する際は、撮影日数分のスタッフの人件費や撮影機材費、交通費、場合によってはロケハン費(撮影当日の撮影場所を確保するためにかかる費用)、宿泊費などがかかるため、撮影内容にこだわればこだわるほど、費用が高くなるでしょう。

平均的に、撮影費は、機材やスタッフの人件費などを全て合計して約30〜100万円がかかると考えておくのをおすすめします。

例えば弊社で撮影のご依頼をいただいた場合、大体10分以内の動画を制作するケースでは1日撮影が可能で、約30万円〜で対応しています。費用の内訳としては、撮影スタッフ3名(ディレクター、カメラマン、アシスタントカメラマン)の人件費、機材費(一眼カメラ、三脚、照明、特殊機材等)などが想定できます。

撮影日が増える場合は、予算が倍になると考えておくのをおすすめします。

とはいえ、出演者や撮影場所を自社で手配したり、制作会社側で撮影レクチャーのみを行って当日は社員の方に撮影してもらったり、撮影の規模と日数を減らしたりすることで、撮影費用を抑えることも可能です。

例えば、キャストやロケ地を自社で手配し、撮影当日の制作会社側での撮影規模を縮小した場合は、約15万円ほどでの対応を検討できるでしょう。この場合の費用の内訳としては、撮影スタッフ2名(ディレクター、カメラマン)の人件費、機材費(一眼カメラ、簡易照明等)などが想定できます。

また制作会社に依頼する場合は、予算に応じて制作チームを少人数で組むなどの柔軟な対応をしてくれることもあるでしょう。

制作会社ごとに価格は異なるため、まずは数社から詳細な見積もりをもらった上で判断することをおすすめします。

動画制作にかかる費用について具体的に知りたいという方はこちらもあわせてチェックしてみてください。なお、弊社では「どうすれば予算内で動画を制作できるか」などのご相談もお待ちしております。

関連記事:動画制作や映像制作の費用相場について

野外撮影の場合、天候や季節に左右される

実写動画を野外で撮影する場合は、天候や季節に左右される可能性があります。

制作会社に依頼する場合、制作会社側で天気予報をみながらスケジュールを組んでいきますが、当日急に雨が降り出したという理由や、例年と比較して桜の開花が遅れているなどの理由により撮影スケジュールを再調整する場合があります。

例えば、地方創生のPR動画の制作を目的として、晴れた日に地域の絶景を撮影する計画を立てていた場合、撮影日に雨が降ったら日程を変更する必要が出てくるため、全ての計画が後ろ倒しになると想定できます。

制作会社側で撮影の予備日を確保するなどの工夫は実施していますが、想定外の天気になってしまった場合を考慮して、延期などの対応ができるように余裕のあるスケジュールを組んでおくと良いでしょう。

アニメーション動画の特徴

では、実写動画と比較してアニメーション動画はどのような場合に効果を発揮するのでしょうか。アニメーション動画には、実写では表現できないものをビジュアル化できるという特徴があります。

アニメーション動画を活用することで期待できるメリットとデメリットは以下です。

【メリット】
・テキストや口頭での説明では伝わりにくいメッセージをわかりやすく表現できる
・多様な手法で表現したいイメージを再現できる
・予算を抑えて制作することができる

【デメリット】
・視聴者に動画を自分ごととして捉えてもらいにくい
・表現技法によっては実写より制作時間や費用がかかることもある

ここからは、上記のメリットとデメリットそれぞれについて詳しくご紹介します。まず、メリットについてです。

テキストや口頭での説明では伝わりにくいメッセージをわかりやすく表現できる

アニメーションは、冗長になりがちな説明をポイントを絞って分かりやすく表現できます。実写では映すことができないシステムの構造やサービス内容を、モーショングラフィックや3DCGなどの手法で実際に近い形で描くことも可能です。

例えば、サービスのデータ情報は言語や数字だけでは伝わりにくいですが、図やグラフで分かりやすく表現するインフォグラフィックで可視化することで、必要な情報が絞られて理解を深めやすくなります。

アニメーション動画は、一言での説明が難しいツールやサービス、実写での撮影が難しい商品の内部構造などを紹介したい場合に適しています。

多様な手法で表現したいイメージを再現できる

アニメーションを利用すると、実写では再現できないことも表現することができます。一からイラストやデザインを制作するため、実写では表現できないもののビジュアル化が可能です。

例えば、開発途中の商品や企業が実現したい未来の様子などをCGで表現することができます。実写では映せない企業や商材に込められた想いやビジョンを可視化することが可能なため、他社との差別化にも繋がるでしょう。

また、アニメーション動画は、既存キャラクターとコラボした商品の訴求にも利用することができます。キャラクターは実写での再現が難しいため、動画でコラボ商品を訴求したい場合はアニメーションが適しているでしょう。

予算を抑えて制作することができる

アニメーション動画は、実写動画に比べて低コストで制作できることが多いです。動画の出演者のキャスティングやロケ地の選定、撮影機材の手配などを行う必要がないためです。1本あたりの費用相場はアニメーション動画の場合は15万円〜300万円です。

実写動画の場合、撮影にかかる日数やスタッフの人数で費用が変動しますが、アニメーション動画の場合には、動画の尺や技術の複雑さによって費用が変動します。インフォグラフィックスや3DCGなど、アニメーションの制作には、専門的な知識とスキルが必要なためです。

そのため、制作日数が同程度の場合は、撮影にかかる費用が発生しないアニメーション動画の方がコストを抑えられるでしょう。

続いてデメリットについてです。

視聴者に動画を自分ごととして捉えてもらいにくい

アニメーション動画は、実写動画と比較して視聴者に自分ごととして捉えてもらいにくいです。なぜなら、実在する人や商品をそのまま映して商品やサービスの利用方法を訴求する実写表現と異なり、アニメーション表現は、実在のものや想像上のイメージをイラストや絵などに置き換えて表現する方法だからです。

そのため、現場のリアルな声や雰囲気を届けるための採用動画や、視聴者が登場人物に自分自身を重ね合わせて、共感を促すためのコンテンツとして使用されることが多いインタビュー動画には不向きでしょう。

営業スキル習得のためのロールプレイング動画や新人教育のための研修動画などにアニメーションが使用されることもあまり多くないといえます。

表現技法によっては実写より制作時間や費用がかかることもある

アニメーション動画は、実写動画と比較して低コストでの制作が可能な場合が多いですが、表現技法によっては実写より制作時間や費用がかかることもあります。

なぜなら、アニメーション動画は、基本的に以下の基準で費用が決まるためです。

①デザインが必要なカット数
②一つのカット毎に動かす、静止画上の素材の数
③カットとカットの間の繋がりのデザインとアニメーションをつける数

例えば、人物の動きなどをパターン化して動かす場合は、作業工数を削減することができるため比較的安価に制作可能です。

一方で、全てオリジナルの動きでアニメーションを作成する場合は、作業工数が増えるため高額になると想定できます。

また、一からアニメーションを制作する場合はキャラクターの企画や作成、担当者様とのデザインのすり合わせなどの工数が発生するため、通常のアニメーション動画制作費用相場15万円〜300万円に加えて20〜30万円ほどの費用がかかると考えておくと良いでしょう。

さらに、費用が高額になるケースとしては、既存のアニメキャラクターやゲームキャラクターなどとコラボしたい場合も想定できます。

アニメキャラクターとのコラボ費用については、そのキャラクターの版権元によるため一概に明記できませんが、実写動画に有名タレントを起用する場合同様、かかる費用が高額になるケースは多いです。

そのため、費用を抑えたい場合は、パンフレットや営業資料、フリー素材などの既存の動画素材を上手く動画に活用することがおすすめです。

アニメーション動画についてさらに詳しく知りたいという方はこちらの記事もあわせてチェックしてみてください。

関連記事:アニメーション動画とは?種類と制作のポイントを解説!

実写動画がよく活用される事例

実写動画は、実際の商品や人などの実物を映すことで、視聴者にリアルな印象を与えます。視聴者からの共感を得やすいですが、実際にはどのような用途で使われることが多いのでしょうか。

ここからは、実写動画のおすすめ活用シーンを4つ抜粋し、当メディアを運営するエレファントストーンの制作実績とあわせてご紹介していきます。

ブランディング動画

ブランディング動画は、企業のイメージや事業の目的をストーリーにのせて自由に表現できます。視聴者に対して新しい企業イメージを訴求したり、商品やサービスに対して信頼や安心感を持ってもらったりすることを目的として制作されることが多いです。

企業らしさや自社の想いを視聴者にリアルに伝えることができる実写動画を利用すれば、他社との差別化に繋がり、視聴者の記憶にも残すことが可能です。キャストではなく社員が出演する動画を制作すれば、会社の雰囲気に共感してもらうことにも繋がるでしょう。

直接的に販促を狙うものではないため、ブランディング動画に雛形は存在しません。そのため、ブランディング動画を制作する目的や、企業が視聴者にどんな印象を与えたいかによって動画の内容や見せ方は異なります。

具体的には、企業の認知拡大に繋げたい場合は、SNS上での拡散を狙った短編のストーリー形式の動画にすると良いでしょう。一方で、企業理解を深めたい場合は、社員が出演するドキュメンタリー形式の動画にするのが適しています。

【事例】株式会社トヨコー 「ブランディングムービー」
制作期間:非公開
費用:501〜800万円

従来の企業イメージを払拭したいという目的で制作されたブランディング動画です。

「工場の屋根を舗装する技術『SOSEI』を広めて取引先を増やしたいが、BtoBの商材なので、キャッチーな宣伝の仕方が分からない。」という悩みを映画のようなストーリーにすることで払拭しています。

「工場の生産ラインを止めずに古くなった工場屋根を短期間で延命させる」というプライドが映像で表現されています。ストーリーの構成を顧客視点にすることで、事業の重要性がよりお客様に伝わりやすくなっているのがポイントです。

ストーリー形式で動画を展開する方法は、視聴者への共感を促したい場合に適しています。

地方創生動画

地方創生動画とは、自治体が地元の魅力をアピールするために作られる動画です。制作の目的は 「観光客向けにPRしたい」「移住・定住を促したい」など、自治体によって様々です。

そのため、動画の内容もドラマ仕立てのものやミュージックビデオ風のもの、趣向を凝らしたユニークなものから感動的なものまであります。

例えば、観光客向けにPRしたいという場合は、地域自慢の名産品や美しい風景などを集約したリール動画を制作するのをおすすめします。また、他地域からの移住を促したいという場合は、地元住民のインタビューを撮影し、住む人のリアルな雰囲気を映像に落とし込むことで、自治体に対する想いまでもが伝わるでしょう。

実写表現は、その地域に対しての共感やワクワク感を引き出しやすいため、地方創生動画に利用されることが多いです。

【事例】千葉県長生村 「千葉県長生村 presents 映画『長生ノスタルジア』(本編フル)」
制作期間:6ヶ月以上
費用:801万円〜

千葉県長生村を舞台にしたプロモーション映画です。「長生村には村を知ってもらう、イメージしてもらうための映像がない」という課題に対し、長生村を舞台にした物語を通じて視聴者の共感を得ることで、村への興味関心を促すことができると考え、長生村を舞台にした物語を制作しています。

長生村で過ごす若い夫婦の姿を通して、村の魅力と地域活性を考慮したポイントを連動させ、ストーリーに落とし込んでいます。約1年をかけて10回以上村へ足を運び、四季折々の美しい風景やイベント、村民のみなさまの営みという、村が持つ魅力を撮影しています。

視聴者の共感を得たり、関心を促したりしたい場合は、このようなストーリー形式での撮影が適しています。

商品紹介動画

商品紹介動画は、パンフレットなどのテキストや静止画では伝えにくい商品の魅力を効果的に伝えます。

商品紹介動画を制作する際の目的としては「潜在顧客に商品を知ってもらうため」「商品についてわかりやすく解説し理解を深めてもらうため」「商品を直接手に取ってもらい販売を促進するため」などが考えられます。

動画を制作する目的に合わせて、商品のシズル感やかっこよさ、利用方法をリアルに伝えたい場合は実写動画が適しています。

特に、商品についての理解や販売促進を目的としている場合は、実写動画の活用がおすすめです。実写により商品の利用シーンを映すことで、視聴者に実際の利用イメージを持ってもらい、購入のハードルを下げることに繋がります。ウェブ上や展示会などのイベント会場でも視聴者の興味をひくでしょう。

一方で、商品の内部構造を見せたい場合や、操作性を直感的に理解しにくい商品の利用方法を訴求したい場合はアニメーション動画の活用をおすすめします。

3DCGやモーショングラフィックスを用いることで、実写撮影が難しいものや実在しないものまでリアルに表現することが可能です。

【事例】株式会社タイトー 「『ラクガキ キングダム』商品プロモーションムービー」
制作期間:2〜3ヶ月
費用:51〜150万円

描いた絵が3Dになるスマホゲーム『ラクガキ キングダム』の商品紹介動画です。実写で撮影することで、このゲームの特徴である「ラクガキシステム」を使って「絵を描いてみたい!」と思ってもらうことが可能です。

ゲームへの期待感を高めることを目指し、キャストを家族、高校生カップル、イラストが得意な人に設定しています。絵心に関係なく、様々な世代の人に気軽に楽しんでもらえることをアピールしています。

想定できるシーンごとに複数のキャストを採用して撮影するのは、複数のターゲットに訴求したい場合に適している方法です。

採用・リクルート動画

採用・リクルート動画は、企業が人材を集めるために活用する動画です。業務内容や仕事の風景、自社の魅力など、 「文章や写真だけでは伝わらない職場の雰囲気などを伝え、働きたいと思ってもらう」ことを目的として制作されます。そのため、企業理念や社内の雰囲気などが伝わりやすい実写を利用するケースが多いです。

動画の内容は、動画で何を伝えたいかによって変化します。社員の声や代表の思いを伝えたいならインタビュー形式、働く様子を伝えたいなら普段の様子をドキュメンタリー形式で映し出すと良いでしょう。

一方で、企業の成り立ちや事業の意義を分かりやすく紹介したい場合は、アニメーション表現を利用することもあります。会社が社会にもたらしている価値や、サービスの仕組みなど、複雑な内容を学生にも分かりやすく訴求したい際は、親しみやすさのあるアニメーションを用いて紹介するのも一つの手です。

【事例】アネスト岩田株式会社「2020年度 採用リクルートムービー」
制作期間:2〜3ヶ月
費用:非公開

アネスト岩田株式会社の2020年新卒採用活動に伴う、採用動画です。理系学生に対し、「自分のスキルを存分に活かす多様なフィールドがある」「安定ではなく非常に挑戦的で成長できる」という点を訴求しています。

本社の入り口から、会社内の会議室や執務室、社長や人事担当者のインタビューに至るまでを全て1カットに見えるように撮影しています。50名以上の社員の方にご協力頂き、見ている応募者自身が実際に働いているよう強くイメージ出来るように演出しています。

動画のためのキャストではなく、実際に働く人を映す方法は、視聴者に働くことを自分ごととして考えてほしいという場合や、職場の雰囲気を伝えたい場合などに適しています。

上記以外の制作実績をみてみたいという方は以下もチェックしてみてください。

アニメーションやCGが活用される動画の事例

アニメーション動画は、実写動画にはできない表現方法で、複雑なサービス内容や商品の構造をストレートに伝え、商品やサービスの理解促進や購買判断を後押ししますが、実際にはどのような用途で使われることが多いのでしょうか。

ここからは、実写動画のおすすめ活用シーンを3つ抜粋し、当メディアを運営するエレファントストーンの制作実績とあわせてご紹介していきます。

サービス紹介動画

サービス紹介動画は、無形のサービスの内容や魅力を1分程度の短い時間で分かりやすく伝えることができます。具体的には「目に見えないサービスの動きを分かりやすく表現する」「複雑なサービスの内容をシンプルに分かりやすく伝える」ことを目的として制作される場合が多いです。

そのため、実写では映すことができないシステムの構造やサービス内容を紹介したい場合は、モーショングラフィックや3DCGなどの手法でリアルに描くことが可能なアニメーション表現を利用する傾向にあります。

例えば、SaaSなどのクラウドサービスを提供している場合、サービス概要を簡単に表現するアニメーションにナレーションをつけると、文章だけではイメージしづらいサービス内容を顧客に分かりやすく伝えることが可能です。

他にも、「企業担当者に認知を拡大したい」「既存顧客へのリブランディングの認知を広げたい」という要望がある際には、サービスの世界観をアニメーションで表現した動画を作ることで、より視聴者の記憶に残る施策になるでしょう。

一方で、視聴者にサービスの利用シーンをイメージしてもらいたい場合には実写表現を用いると良いでしょう。実際に動画内でキャストがサービスを利用してみせることで、「どんな場面で使うのか」「操作方法は簡単なのか」などのサービスの具体的な利用イメージがつきやすくなります。

【事例】サイオステクノロジー株式会社 「YourDeskについて」
制作期間:2〜3ヶ月
金額:非公開

フリーアドレス制を検討している企業の人事総務の担当者を対象とした、ランダム座席指定システム「ユアデスク」のサービス紹介動画です。

ランダム座席指定システムというサービスを、初めて聞く人にもわかりやすく紹介したいというご依頼に対して、サービス内容を訴求するために、シンプルなデザインの映像表現を採用しています。

また、「認知拡大させ、お問い合わせにつなげたい」という目的を達成できる映像にするために、映像内の椅子のデザインやBGMなどにもこだわっています。

サービスリリース初期のタイミングのサービスや、イメージするのが難しい通信サービスなどは、ナレーションとアニメーションを組み合わせることで、サービスを初めて知る人にも機能を分かりやすく紹介できるでしょう。

商品の見えない作用を紹介する動画

アニメーションを利用すると、商品の見えない作用を紹介することが可能です。モーショングラフィックや3DCG、手書きアニメーションなど多くの表現方法を駆使することで、実写では伝えることが難しい商品でも視聴者が直感的に理解できるよう表現できます。

例えば、消臭作用や除菌作用のある商品の効果は目視できませんが、インフォグラフィックを利用することで視覚的に伝えられるでしょう。

一方で、商品のリアルなシズル感を伝えたい場合は実写表現が適しています。上述しているように、実写動画の場合は実在のものをありのまま映像に落とし込むため、リアルな質感を視聴者に届けることができます。

実写動画が適している例としては、ベッドのふかふか具合を訴求したいケースなどが考えられるでしょう。

制度/活動紹介動画

説明に終始しがちな制度や活動をアニメーションで紹介すると、視聴者に分かりやすく訴求することができます。最近では、「企業が取り組んでいるSDGsやサステナビリティ活動などの一言では理解しにくい制度や活動を、アニメーションで説明したい」というご要望も増えています。

一方で、制度や活動のメリットまで訴求したい場合は、インタビュー形式の実写動画を活用するのもおすすめです。実際に制度や活動の良さを体感した人の声をインタビューで届けることで、そのメリットが視聴者にダイレクトに伝わるでしょう。

【事例】株式会社コメダ 「くつろぎのサステナブル物語 “いつものコメダで、”」
制作期間:非公開
金額:非公開

株式会社コメダが行っているサステナビリティ活動の紹介アニメーションです。「社内とお客様にサステナビリティ活動を認知・理解してもらい、浸透させること」を目的に制作しました。

従業員だけでなく、実際に足を運ぶお客様にも身近に感じてもらえるようなアニメにするため、朝晩の店舗撮影を行い、店舗を忠実に再現したイラストを描き起こしています。

また、主人公をアルバイトを始めたばかりの大学生という設定にし、徐々に株式会社コメダのこだわりや活動を知っていくというストーリーにすることで、少し取っつきにくい内容でも主人公と一緒に理解を深めていけるような映像になっています。

ストーリー形式でアニメーションを展開する方法は、SDGsやサステナビリティ活動といった文字だけでは理解しにくい制度や活動を分かりやすく伝えたい時に適しています。

実写とアニメーションは組み合わせ可能

ここまで、実写動画とアニメーション動画の特徴や事例をご紹介してきましたが、実写とアニメーションは組み合わせることが可能です。伝えたい内容や目的に合わせて、表現方法を使い分けると良いでしょう。

例えば、一言での説明が難しいサービスの使い方を分かりやすく訴求したい場合は、キャストを採用してサービスの利用シーンを実写撮影した映像に、サービスの操作画面の説明としてアニメーションを加えるなどの演出が適しています。「どんな場面でどれほど簡単に操作可能か」という点を視聴者自身が想像しやすくなるでしょう。

伝えたい内容や目的に合わせて、表現方法を使い分けすることで、SaaSサービス(ZoomやSlackなど、インターネットを通じて利用できるソフトウェアのこと)や、複数の機能を持つツールなども分かりやすく紹介することができます。

まとめ

今回は、実写動画とアニメーション動画の違いやそれぞれの事例についてご紹介しました。実写動画とアニメーション動画はそれぞれ得意領域が異なるため、課題に対して適切な表現方法を選ぶことで最適な動画を作ることができるでしょう。

とはいえ、「動画の完成イメージがわかない」「自社の課題に対して、実写とアニメーションどっちが良いか分からない」というご要望があれば、弊社にお気軽にご相談ください。

当メディアを運営するエレファントストーンでは、企画・撮影・編集を一貫して行っています。ジャンルや業界業種問わず、幅広く実写動画やアニメーション動画を制作しています。

「見積もりだけ欲しい」「他社からもらった見積もりについて見て欲しい」といったご相談も大歓迎です。皆様からのご連絡をお待ちしております。

この記事を書いた人

渋井美香
エレファントストーンの経営戦略室 ブランドマネジメント課所属

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