HOW TO・TIPS
教育・研修動画を制作するポイント・流れと制作会社の選び方
近年、リモートワークが普及する中で社員研修や資格学習、入試解説などの教育コンテンツを動画化する流れが広がっています。1度動画を制作すれば繰り返し見返すことができ、学習効果が高くなります。また、研修を行うための時間や人件費、場所代などのコストを削減することも可能でしょう。
例えば、新入社員が入社する度に開催していた基本的なマナーを指導するためのセミナーを動画化すれば、会場の準備や研修講師の手配などにかかる時間と費用がかからなくなりますよね。
しかし、ノウハウを理解しないまま教育動画を制作しようと思っても「そもそも動画ってどうやって作るの?」「動画を作る時はどこに依頼したらいいの?」などの疑問が出てくるのではないでしょうか。当サイトを運営するエレファントストーンでも、こうしたお悩みをよく耳にします。
そこで本記事では、教育動画はどういうものか理解を深めた上で、色々な事例と実際に制作する時の流れをご紹介します。
【目次】
・教育や研修を動画で行なうことで期待できる効果
・教育動画の制作ポイント
・教育動画を制作するときの流れ
・教育動画の制作事例
・依頼先の映像制作会社を選ぶ時のコツ
・株式会社エレファントストーンでは教育動画の無料相談が可能
教育や研修を動画で行うことで期待できる効果
教育動画とは、企業の新入社員研修やコンプライアンス研修、業務マニュアル、資格学習、入試解説など、企業で働く人や独学で勉強したい人への教育コンテンツや研修コンテンツを動画化したものを指します。
教育コンテンツといえば、紙のテキストや講師が登壇するセミナーを想像される方も多いと思いますが、それらを動画に落とし込むことで、研修を提供する側、受ける側双方に対して以下の効果が期待できます。
研修を提供する側のメリット
・教育・研修のレベルの差がなくなる
・人件費、場所代、準備時間などのコスト削減に繋がる
・繰り返し視聴が可能なため高い学習効果が期待できる
・時間や場所を問わず視聴できる
研修を受ける側のメリット
・リモートでの参加など、時間や場所を問わず学習することができる
・自分のペースで学習できる
・とりあえずの視聴が可能なため心理的ハードルが低い
例えば、新入社員研修用の教育動画を作成し、研修の度に共通の動画を用いれば講師の力量に左右されることなく教育のレベルの均一化を図ることができます。また、動画を用いた研修は、文字や画像だけよりも学習効果が高く、記憶にも残りやすいと言われています。
さらに、直接的な研修では、開催のたびに講師の人件費や開催する場所代、準備のための時間的なコストなどが発生しますが、教育動画を用意すればそれらの開催のためのコストを削減することが可能です。
従来の講義型の研修では参加が叶わなかった遠方の人への訴求も叶えてくれます。最近ではリモートワークの広がりによって社員が一同に集まることが難しくなっているという場合も多いと思いますが、動画を使うことがその問題の解消にも繋がるでしょう。
教育動画の制作ポイント
それでは、いざ教育動画を制作する際には、どのようなことを心がければ良いのでしょうか。ここでは、教育動画作成時のポイントをいくつかご紹介します。
目的を明確にする
効果的な教育動画を作るためにも、まずは「動画の役割=目的」を整理しておくとよいでしょう。自社で制作する場合も制作会社に依頼する場合も、あらかじめ動画の目的を共有することで理想的な動画に近づけることができます。
例えば、「新入社員に最低限知っておいてほしい営業スキルやマナーを理解してもらうため」「普段のセミナーをeラーニング化するため」などが考えられます。「何のために動画化するのか」を1番に考えるのがおすすめです。
視聴者の目線に立つ
次に、「動画を誰に届けたいのか」をイメージしましょう。動画の内容を伝えたいターゲットを明確にすることで、そこに合わせて企画や構成を考えることができます。新入社員、ベテラン社員、社外のセミナー受講者など、動画の視聴者を明確にすることでより絞った訴求を行うことができるため、ターゲットにマッチした動画になるでしょう。
さらに、動画を視聴したターゲットにどのような行動変化、意識変容を起こしてほしいのかまで考えておくのもおすすめです。
参考事例を探す
「こんな内容を伝えたい」ということが決まったら、参考となる他社事例を探しておきましょう。実現したい映像表現は、言葉で伝えるよりも目と耳に伝えた方が制作会社や社内に理解してもらいやすいです。
例えば、新入社員にビジネスマナーを理解してもらいたい時には、ストーリー仕立てで展開している動画を探してみるなどすると分かりやすく訴求できるでしょう。
教育動画の事例に絞らなくても構いません。動画の形式や雰囲気が近い事例を制作会社や社内に共有することで、動画の方向性が完成イメージと乖離することなく制作を進めることができます。
全体カリキュラムを組み、細分化して教育動画のテーマを作成する
教育動画を制作する際は、全体のカリキュラムを組んでからテーマごとに細分化して短い動画を何本も作るケースが多いです。動画の細分化を行うことで、動画を通して伝えたい内容が明確になります。
例えば、ビジネスマナーについての動画を制作する場合、「電話対応編」「名刺交換編」「報連相編」など、テーマごとに動画を分けると理解しやすくなりますよね。
とはいえ、そもそも動画を複数に分けるべきなのか不明確な場合は、1本の動画の長さを10分と想定し、その長さに内容が収まるかを考えてみると良いでしょう。動画が長いと、特定のセクションを見返したい時に見つけにくくなってしまいます。
具体的には、60分の動画に複数のテーマの動画が含まれていると、自分が知りたい内容がどこにあるのか分からなくなりますよね。動画で伝えたい内容が複数ある場合は、複数の動画に細分化することを念頭においておきましょう。
動画内には飽きさせない工夫を入れておく
動画が長時間に及ぶ場合は、視聴者を飽きさせてしまう可能性が高まります。10分間一方的に説明的な話をされるのは少ししんどく感じてしまうものですよね。そこで、動画内に視聴者を飽きさせない工夫を入れておくことも教育動画を制作する上では重要です。
例えば、以下のように動画内に「クイズ」を挟むと、視聴者を飽きさせないだけでなく、自分の頭で考えてもらうことに繋がり、より深い理解を促すことができるでしょう。
株式会社 PHP研究所 仕事のマナー【電話編】新入社員のための こんなときどうする?
また、「会社内の人なら分かるあるあるネタ」などを取り入れるのも、社風や動画テーマによっては有効かもしれません。自由な発想で、見ていて飽きない工夫を入れられると良いでしょう。
教育動画を制作するときの流れ
では、実際に教育動画はどのように制作していけば良いのでしょうか?
教育動画を制作する流れとしては、以下が挙げられます。
<教育動画制作の流れ>
1、課題を元に他社事例などを比較して理想像をイメージする
2、自作するか外注するか判断する
3、動画を企画する
4、台本・構成を作成する
5、動画の撮影をする
6、動画を編集する
一つ一つの手順を踏んで動画を制作することで、効果的な教育動画に近づくでしょう。ここからは、段階ごとに詳しくご紹介します。
1、課題を元に他社事例などを比較して理想像をイメージする
動画のクオリティや尺、運用方法など、企業が抱える課題を元に理想像をイメージします。後ほどご紹介する事例を元に、どんな教育動画を作りたいかを明確にしていくと良いでしょう。教育動画の種類は大きく分けると以下があります。
・動画マニュアル
・社員教育・社員研修用動画
・外部への研修の動画化
・授業のライブ配信
動画を制作する前に、動画の理想像を見つけておくと、実際に制作したい動画の方向性が見えてきます。該当する事例をベースに、自社に当てはめて動画の内容を考えることによって、効率よく制作を進めることができます。
ただ、動画を制作する際には費用と時間がかかるため、そもそも既存の教育制度を動画にする必要があるのかも念の為考えると良いでしょう。
2、自作するか外注するか判断する
教育動画の目的を達成するためには、自作するべきか外注するべきか判断しましょう。自作と外注の各メリットとデメリットは以下です。
自作するメリット
・安価に制作できる
・短期間で制作できる
・外部とのやりとりの工数を削減できる
自作するデメリット
・編集スキルが必要になるケースがある
・撮影機材や編集ソフトが必要になるケースがある
・個人のスキルによるため完成品のクオリティが低くなるケースがある
・多言語化に対応しにくい
外注するメリット
・撮影や編集のスキルが必要ない
・撮影機材や編集ソフトを揃える必要がない
・一定のクオリティを担保できる
・多言語化に対応しやすい
外注するデメリット
・自作と比較して高額になる
・制作に時間がかかるケースがある
例えば、教育動画を安く早く作りたいと考えている場合はスマートフォン1つでセミナーの様子を撮影し、不要シーンをカットするなどの簡単な編集をすると良いでしょう。
とはいえ、撮影や編集のスキルも時間もないという場合は実績のある映像制作会社に外注するのも1つの手です。個人やチームで動画を使用するだけでなく、社内全体などのオフィシャルな場面で一定のクオリティが担保されたものを使用したいと考えている場合は、外注をおすすめします。
動画の制作を外注したい場合は、この段階で映像制作会社に問い合わせてみるのが良いでしょう。撮影のみや編集のみでの依頼も可能なため、かかるコストや求めるクオリティに合わせて相談してみるのがおすすめです。
弊社ではご契約前に無料相談を受け付けておりますので、お気軽にお問合せください。
3、動画を企画する
動画を制作することを決定したら、目的を決めてどんな動画に仕上げていくかを具体化しましょう。制作会社に依頼する場合は、この段階で具体的にどんな動画に仕上げていくかといった動画イメージのすり合わせを行います。
目指す目的によって動画の内容は大きく変わるため、具体的な内容も明確にしておきましょう。教育動画を作る目的としては、主に以下が挙げられます。
・社員研修をeラーニング化したい
・セミナーや講演会を映像化したい
・学校の授業をeラーニング化したい
・既存の紙マニュアルを動画化したい
また、さらに具体的な動画の内容をイメージできそうな場合は、制作会社に依頼する前に動画のターゲットや動画で得たい成果、表現方法などを整理しておくのもおすすめです。
以下のように動画の要件を整理しておくと、制作会社とのイメージのすり合わせをスムーズに進められるでしょう。
▼要件整理例
・目的:最低限知っておいてほしい営業スキルやマナーを理解してもらう
・対象:新入社員
・得たい成果:ビジネスマナーを理解し、実践可能なレベルにする
・どんな動画を作るのか:内容(先輩社員の営業ロールプレイング)
・表現方法:実写とアニメーション
制作工程が進むに連れて企画の修正は難しくなるので、「やっぱりこうしてほしい、こんなストーリーがいい」などの要望は遠慮せずに早めに伝えるようにしましょう。
教育動画は教材とセットで制作される場合が多いです。そのため、どこまでを動画で伝え、どこからを教材で補完するのかを決めておくと、次工程の台本や構成を作成する際にスムーズに進行しやすいでしょう。
4、台本・構成を作成する
次に、他社の教育動画を参考にしながら動画の台本や構成を作成します。
制作会社に依頼する際は、この段階で企画内容を具体化するシナリオ、コンテを作成してくれるでしょう。コンテとは、シナリオ(動画の流れ)をもとに作成する動画の設計図のことで、カットおよびカメラワーク、キャストの動き方、セリフなど具体的な演出を記載したものです。
映像の素材を撮影したり集めたりする前の最終すり合わせの段階になるため、制作会社も担当者様の意見を求めている場合が多いです。制作会社としっかり連携しながら具体的な要望を伝えましょう。
▼コンテサンプル
自社で制作したい場合は、参考になりそうな事例を元に、自社のセミナー内容やテキストの情報を追加しながら構成を作成するのをおすすめします。「教育動画 新入社員研修用」「教育動画 事例」などのワードで検索してみると、作りたいイメージに似ている参考事例が見つかるでしょう。
台本を作成する際は、完成形をイメージしながら、動画のシーンごとに挿入するテロップや資料映像、ナレーションのセリフなどを決めておくとよりスムーズに撮影に移ることができます。
5、動画の撮影をする
動画の構成が固まったら、いよいよ撮影です。制作会社に依頼する場合は、事前に作成されている香盤表(撮影当日の詳細なスケジュールのこと)通りに撮影を進めてくれます。
▼香盤表サンプル
一方で、自社で制作する場合は、お手本の他社事例を参考にしながら、求める動画に必要な画角を考えて撮影に入りましょう。教育動画は実写での撮影が多いため、事前に撮影現場を確保しておいたり、撮影機材や照明の配置などをイメージしておいたりすることが大切です。
撮影当日になって、「撮影できると思っていた場所が、撮影禁止エリアだった」「撮影した映像が暗くて見にくい」などの事態が起こらないようにしましょう。
会社での撮影を考えている場合も、撮影環境や撮影時間を事前に検討しておくのがおすすめです。会社が大通り沿いに位置していたり、日当たりが良くなかったりする場合は、せっかく動画を撮っても雑音が入ってしまうケースや動画の雰囲気が暗くなってしまうケースが考えられます。
再撮影を防ぐためにも、事前にどんな環境でいつ撮るかを明確にしておきましょう。また、可能であれば同じシーンを複数回撮影しておくと良いです。
6、動画を編集する
撮影が完了したら、撮影時に収録した映像や音声、収集した素材をつなぎ合わせて編集作業を行います。制作会社に依頼している場合は、依頼者側は待ちの期間です。主に制作会社が要望を元に編集を進めていくためです。
映像素材をカットしながらコンテ通りに並べ、BGMやナレーション、テロップを入れて仕上げていきます。この段階では、仕上げ方の調整指示が可能です。理想とする動画に近づけるためにも、動画全体の色味やテロップの出し方、デザインなど、思ったことがあれば素直に伝えましょう。
自社で編集を行う際は、動画が長くなりすぎないように注意しましょう。事務的な説明や解説が長く続くと、視聴者に途中で飽きられてしまう可能性があります。
営業や接客のロールプレイング動画、機材の使い方マニュアル動画などはテーマごとに5分ほど、セミナー形式の動画は30〜1時間ほどで考えておくと良いです。他社の事例を参考にしながら不要なシーンをカットしていきましょう。
動画を制作する時の流れについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:動画制作の流れとスケジュールについて
教育動画の制作事例
教育動画は、主に以下の4種類に分けられます。
・社員教育・社員研修用動画
・動画マニュアル
・社外への研修の動画化
・授業のライブ配信
視聴者に分かりやすく訴求するためにも、どんな動画にするのかをよく考えて演出方法を選ぶことが大切です。ここからは、種類やケースごとに筆者が選んだ教育動画の事例を参考にしながら動画のイメージを固めていきましょう。
以下は全て、当サイトを運営するエレファントストーンの制作事例ではありません。
社員教育・社員研修用動画
社員教育・社員研修用動画を活用すると、新人研修において必須となるビジネスマナーや理念に込められたメッセージなどを分かりやすく伝えることができます。内容が普遍的なため、一度動画を制作すれば繰り返し使用することができる点もメリットです。
事前に業務に関する知識を動画でインプットした上で、集合研修に臨むという活用方法も可能です。対面での研修 の場をディスカッションやロールプレイングなどの時間に応用することに繋がり、研修をより効果的に進められるでしょう。
映像の形式としては社員や社長が登壇するセミナー形式やロールプレイングを行うストーリー形式が採用される場合が多いです。
株式会社カイラボ 社会人の言葉遣い講座 (オンライン新入社員研修動画)
株式会社カイラボによる新入社員研修向けの研修動画です。基本的なマナーの中でも言葉遣いにフォーカスした動画にすることで、視聴者がテーマを理解しやすいです。対面のセミナーと同程度の約55分というボリューム感で展開していますが、映像の途中でワークの時間を設けるなど、視聴者を飽きさせない工夫がされています。
映像の作りとしてはシンプルで、用意してある研修資料スライドをもとにしてセミナーを展開する構成です。撮影の際は左上に余白ができるよう画角を調整し、編集の段階で余白部分にスライドを当て込んでいます。
大規模な撮影や複雑な編集が必要なく、従来通りのセミナー形式で展開すれば良いため、撮影機材や映像編集ソフトを少し使用することができる方は、比較的簡単に作成することが可能でしょう。
この演出方法は、新入社員向けセミナーの度にかかる時間やコストを削減したいという方や、教育レベルを均一化したいと考えている方に適している方法です。
株式会社 PHP研究所 私たちのコンプライアンスⅠ- 社員教育・研修教材
株式会社 PHP研究所による社員のコンプライアンス教育・研修動画です。ストーリー仕立ての動画にすることで、視聴者を惹きつけています。
また、ストーリー仕立てで展開するだけでなく、特に注意してほしい内容に対してはナレーションやイラストを挿入し、視聴者の印象に残るよう促しています。動画の長さも約5分ほどと短いため、最後まで集中して見てもらうことができるでしょう。
ドラマのようなストーリー仕立ての演出方法は、新入社員に業務を自分ごととして捉えてほしいという場合に適している方法です。
SBテクノロジー株式会社 Vision 2030 ~全社員で考える新しい経営理念~
SBテクノロジー株式会社による経営理念を伝える動画です。2030年を見据えて全社員で新しい経営理念を考えるプロジェクトの下、どのようなプロセスを経てビジョン、バリューを策定したのかが分かるような内容となっています。
ドキュメンタリー形式で制作されていることで、企業の変遷や大切にしてきた価値観がイメージしやすくなるよう促しています。社員の企業理解の向上を促した場合は、この演出方法が適しているでしょう。
また、このように企業理念を分かりやすく伝える動画は、社員研修の際に共有するだけでなく、社外に発信する動画としても活用することができます。採用のための会社説明会で流したり、場合によってはIR・株主総会の場面で使用したりするなど、幅広いシーンでの利用が可能です。
動画マニュアル
動画マニュアルとは、業務内容や商品、サービスの使い方など、企業で働く人や企業の製品を使う人にとって必要な情報をまとめた動画を指します。マニュアルといえば、紙に印刷したパンフレットやパンフレット形式のPDFファイルを想像される方も多いと思いますが、それらテキストタイプのマニュアルを動画に落とし込むことで、以下のメリットが生まれます。
・紙の資料よりも実際の動きを直感的に理解しやすい
・個人間の認識のズレが生じにくく、理解度の均一化を図れる
・何度もチェックできるから業務の習得度をあげやすい
・資料印刷や研修準備などのコストを削減できる
・マニュアルを改良した場合に過去の資料をそのまま使ってしまうミスを防げる
・インターネット上で共有することでリモートでの現場教育ができる
サントリーマーケティング&コマース株式会社 【接客の極意】料理の提供シーン(初回の提供)【基本編】
サントリーマーケティング&コマース株式会社による居酒屋の接客動画マニュアルです。映像が1カットで構成されているため、初めて接客業を行う人にも接客の流れを理解してもらいやすいです。
また、接客時のポイントをテロップで表示することで、接客の際に意識すべき点が明確になっています。動画全体を通して必要最低限の情報に絞られているので、スムーズに動画を視聴することができます。
「全国に店舗を展開していて新人教育を現場に委ねているが、教育レベルの差を埋められない」という課題をもっている企業の方には適している演出方法です。
なお、こちらの居酒屋の接客マニュアルはパターンごとに何本も作られていて、各動画が1分以内と視聴しやすいのもポイントです。複数のパターンを制作する際は、1本の動画にギュッとまとめるのではなく、短時間の動画に分けて作成するのも1つの手です。
株式会社Kaizen Platform KaizenAd 管理画面の使い方
株式会社Kaizen Platformによるプラットフォーム「KaizenAd」の管理画面の使い方マニュアルです。実際の操作画面やキャプチャ画像を用いて操作方法を説明することで、パッと見ただけでも理解しやすい内容となっています。
ポインターの動かし方や画面の反応速度など、紙のマニュアルでは伝えきれない内容を分かりやすく訴求しています。また、ナレーションとテロップを採用することで、「次にどんな操作をするべきか」という具体的な操作の流れが伝わりやすくなっています。
操作画面を映しながらナレーションやテロップで説明を加える演出方法は、操作方法が複雑なプラットフォームや複数の機能をもったSaaSツールなどの使い方を視聴者に分かりやすく訴求したい方に適しています。
外部への研修の動画化
外部への研修を動画化すると、時間帯や場所を問わず研修を視聴することができるようになります。そのため、遠方に住んでいる人や予定が合わない人など、直接研修に参加することができない人に対しての訴求が可能です。
また、研修会場に行くまでにかかる費用や時間などのコストもかからないため、視聴のハードルが下がり、多くの人に見てもらいやすくなります。動画があれば、研修の内容を復習することが可能になるため、研修に直接的に参加した人にとってのメリットにもなり得るでしょう。
熊本県ワサモンのまちづくり推進事業 クラウドファンディングセミナー
崇城大学と熊本県が連携した「ワサモンのまちづくり推進事業」による外部講師のセミナーを動画化したものです。クラウドファンディングの仕組みと具体的活用方法について解説しています。
定点カメラを何台か設置することで、その場の雰囲気や登壇者の表情が視聴者に伝わりやすくなっています。また、実際に使用している資料スライドを動画の合間に表示し、セミナー内容を分かりやすく訴求しています。
セミナーの様子や雰囲気まで伝えたい場合は、動画に資料スライドを表示するだけでなく、実際にセミナーの様子を撮影した映像を挿入する演出方法が適しているでしょう。
授業のライブ配信
授業のライブ配信とは、Web会議システムを用いて先生と生徒をリアルタイムで繋ぎ、授業を行うことを指します。パソコンやスマートフォン、タブレットの画面を通して参加者の顔を確認したり、音声やチャット機能を通して質疑応答したり、インタラクティブに授業を進めることが可能です。
通信環境が整っていればどこにいても配信可能なため、感染症対策などで直接講義を行うことができない場合や、遠方に住んでいる人がいる場合などに活用されることが多いです。
岡中高Channel! 岡山中学校・岡山高等学校/オンライン授業
岡山中学校・高等学校によるオンライン授業のライブ配信の様子です。ZoomやGoogle MeetなどのWeb会議ツールを用いて、リアルタイムで先生と生徒を繋ぎ、授業を行う様子を撮影しています。
ライブ配信の教育動画は、パソコンに内蔵されたカメラでの撮影で完結するため、撮影機材の準備が不要です。
また、リアルタイムでの参加が可能なため、質疑応答などインタラクティブに授業を進めることができます。授業の形態は様々で、先生が教室にいる場合は黒板に文字を書きながら、資料スライドを作成している場合はその資料を画面共有しながら配信することが可能です。
通信環境が整っていればどこにいても配信可能なため、感染症対策などで直接講義を行うことができない場合などに適しているでしょう。
依頼先の映像制作会社を選ぶ時のコツ
ここまで、教育動画を制作する際のポイントや流れ、事例をご紹介してきましたが「自社内で作るのはハードルが高そう……」と感じる場合は、制作会社に依頼することを考えてみましょう。ここでは、教育動画の依頼先の制作会社を選ぶ時のコツをご紹介します。
制作会社に依頼する際は、フォームや電話でのお問い合わせをする前に、コーポレートサイトや事業紹介資料を通して下記のポイントをチェックしておきましょう。
・制作実績
・制作期間
・見積もり金額
それぞれについて詳しくご紹介します。
制作実績
まず、依頼を検討している制作会社に、理想とする教育動画と似ている制作実績があるか探しましょう。イメージに近い事例を作っている制作会社に問い合わせれば、制作したクリエイターを指名して依頼することも可能です。
制作会社のサイトには「制作実績」ページがあるので、どんな映像を作っているのかいくつか見てみましょう。事例ごとに制作目的・費用の情報も掲載されている場合が多いので、こちらも想定しているものに近いか確認してみることをおすすめします。
ただ、制作会社では事例としてサイトに掲載していない実績も多くあります。そのため、「教育動画の実績があまり掲載されていないけれど、会社のスタンスや動画のテイストが好み」という場合は、直接お問い合わせしてみるのも1つの手です。
制作期間
納期が決まっている場合、目安となる制作期間を確認しておきましょう。例えば、納期が1ヶ月後となると制作体制上、対応できない制作会社もあります。動画を制作する場合は、納品までの期間を3ヶ月は見積もっておくのをおすすめします。制作実績を確認する際に併せてどのくらいの期間を要して制作されたのか確認しておくと良いでしょう。
なお、納期については制作したい教育動画のクオリティや、制作会社サイドが繁忙期かどうかに寄るところが大きいため、一般公開されているものはあくまで目安にしておきましょう。
見積もり金額
動画制作依頼の検討段階で、複数の制作会社に見積もりをもらっておきましょう。動画制作の費用はあらゆる要素から決定するため、同条件で見積もりを依頼しても制作会社ごとに費用に差が出る可能性があります。
そのため、制作会社を見極める上で大切なのが、見積もりの差によってクオリティにどのような違いが出るかをしっかりと把握することです。安易に「一番安いところに依頼しよう」という考えは要注意です。安ければ安いなりの、高ければ高いなりの理由があるため、費用感とクオリティ感を天秤にかけて検討しましょう。
それでもどの制作会社が適しているか分からないという場合は、もらった見積もりを元に「クオリティにどんな差がありそうか」という観点で、他社に相談してみるといいでしょう。
動画制作にかかる費用についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
関連記事:動画制作や映像制作の費用相場について
株式会社エレファントストーンでは教育動画の無料相談が可能
本サイトを運営するエレファントストーンは、教育動画の制作も得意としています。企画の段階からお手伝いすることができるので、全体カリキュラムを洗い出しながら、撮影したい動画を整理するところから伴走します。
また、いくつもの動画を作成したい場合は、費用面が気になることが多いと思いますが、弊社では「ヒトテマ」というAIとアジアリソースのハイブリッド動画制作サービスによって低価格でもクオリティを諦めない映像を制作することができます。
少しでも気になった方は、お気軽にご相談ください。
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