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「技術よりセンス」な80年代の名曲3選
現在(2018年12月現在)エレファントストーンでは、業務拡大につき正社員を募集しています。社内でどういう人材にジョインしてほしいかという議題になった際に、キーワードのひとつとして挙げられたのが「技術よりセンス」という言葉でした。
要は、技術は後からいくらでも伸ばせるけど、センスは後天的に伸ばすことは難しいというもの。
別業界でも同じことがいえるのではないかということで、「技術よりセンス」な80年代の名曲を3つ選んでみました。(むしろ「技術が無さすぎるけど名曲」ともいえますが・・・)
The Jesus And Mary Chain – Just Like Honey
スコットランドのThe Jesus & Mary Chainのデビューアルバム「Psychocandy」 (1985年)の1曲目。
シンプルな曲を「3コードの曲」と表現することがありますが、この曲はリアルに3つのコードのみ。しかもメジャーコードだけ。
ちなみに、このMVでドラムを叩いているのは、なぜか同郷のPrimal Screamのボビー・ギレスピーなのですが、このドラムが叩けない人はいないんじゃないかというくらいシンプル。
ただ佇まいがめちゃくちゃかっこいい。
もともとは技術の無さを隠すためともいわれたノイズまみれの轟音ギターに甘いメロディが、世界中の捻くれたインディバンド好きには新鮮に聞こえたのでした。
ちなみにCorneliusの『FANTASMA』に収録されている「GOD ONLY KNOWS」にも
97年3月に
JUST LIKE HONEY という歌を
世界中でたったひとり
口ずさんだ男だった
という歌詞があります。
エンディングではサビのコーラスがそのまま使われており、最初聴いた時には度肝を抜かれました。
Joy Division – Love Will Tear Us Apart
マンチェスター出身のJoy Divisionの1980年の作品。
日本では、もしかすると曲よりもアルバムジャケットを使ったTシャツの方が有名かもしれません。
全体的に演奏レベルは低く、サビのメロディをベースもキーボードもなぞり続けるという謎設定ながら、ふと思い出しては中毒的に聴いてしまいたくなる名曲。
個人的には「ダサかっこいい」の代表曲だと思っています。
ちなみに、ボーカルのイアン・カーティスは1980年に首吊り自殺。
イアンの生前に結ばれた「メンバーが一人でも欠けたらジョイ・ディヴィジョンの名前でバンド活動は行わない」という約束に基づき、バンド名はNew Orderに改められ、イアンの自殺について歌った歌が「Blue Monday」という名曲になります。
The Vaselines-Son Of a Gun
スコットランドのエディンバラ出身の2人により87年にリリースされたシングル曲。
とにかくシンプルな3コードとヘナヘナなギターソロ。シンプルすぎるドラム。そしてまさかのベースレス。録音も酷い。
完全な初心者に1週間練習させても完コピできるんじゃないかというシンプルさ。
こんなスコットランドのミュージックビデオもないインディーバンドの曲だったのですが、アメリカのカート・コバーンが「世界で一番好きなバンド」と公言して、NIRVANAでカバーしたことで世に知れ渡ることに。
ちなみに3バンドとも休止や改名などしつつも細々と活動をしていますが、現在も多少はましにはなったものの大して技術はあがっていません(笑)
知識や技術というのはもちろん大事ですが、30年以上経っても世界中で聴かれ続けるという現象は、それ以上に必要な何かを考えさせる良いきっかけになるのではないでしょうか?
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