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スポーツと最新技術の映像はここまできている(フェンシング)
こんにちは、エレファントストーン エディターの大西です。
最近のスポーツでは、審判による判断だけでなく、映像を使った判定も増えてきましたね。エレファントストーンはサッカーが好きなメンバーが多いのですが、サッカーだとVAR(ヴィデオ アシスタント レフリー)が導入されて、ビデオを見ながら判定が出されることが当たり前になってきました。
レフリーの判定が難しいスポーツって何でしょう? スピードの速いもの、勝負のものはやはり難しいですよね。
球技などではバトミントンが速いといわれますが、スマッシュの初速は約500km/hにもなるそうです、球技以外ですと剣道も、とてもスピードが速いですね。日本では知名度もある剣道ですが、世界ではフェンシングの方がメジャーだったりします。
そしてこのフェンシング、実は見ていて“つまらない”といわれることがあるのだとか。その理由は、スピードが速すぎて人の目が追いつかないからだそうです。どちらが優勢なのかという判断さえつかないのです。それでは見ていても面白くないですよね。
ちなみにフェンシングの判定は、人の目では難しいため機械が導入されています。剣の先端にスイッチが内蔵され、相手のメタルジャケットに触れると電気が流れる仕組みになっており、機械が判定を出しています。
フェンシングの普及と最先端の技術と映像
このフェンシングをもっとメジャーにしたいと活動した人が、北京オリンピック、ロンドンオリンピックで銀メダリストの太田雄貴さん。現在は国際フェンシング連盟の会長をされています。
太田雄貴さんがフェンシングを普及させるために協力をお願いしたのが、菅野薫さん、ライゾマティクスさんのチームということです。前置きが長かったですが、以前ZOORELで書いた「東京2020オリンピックの演出につながる、すごい映像を見てみよう!」の記事で登場した方々の名前が出てきました。
ここからが本題です。見えないものを映像として可視化する技術、そのイメージを作ったのがこちらです!
スポーツに導入される最先端の映像技術!
うーん、素晴らしいですね。
僕たちが携わる映像は、撮影したものに加工を加えていくことなのですが、フェンシングの映像で活用されているのは、AIによって人の動きを解析し、いろいろな情報を可視化する技術です。
そして剣の軌跡に色をつけることでフェンシングの対戦がどうなっているかが見えるわけですね。この映像が2016年のものなのですが、当時はまだ実戦では難しかったそう。それを実戦で試したのが昨年2019年11月12月だったようです。
こちらはライゾマティクスさんのFacebookの映像です。
「高円宮杯 JAL PRESENTS FENCING WORLD CUP 2019」
本日まで幕張メッセで開催された「高円宮杯 JAL PRESENTS FENCING WORLD CUP 2019」にてライゾマティクスが開発した「Points of a sword visualization system」が披露されました。先月の全日本選手権に続いて二度目の実戦導入となりました。ご覧いただいた皆様、関係者の皆様、誠にありがとうございました!「Points of a sword visualization system」は、人間の視覚では追いきれないフェンシングの剣先を検出、リアルタイムでAR合成し、即時に軌跡のビジュアライズを行う、Dentsu Lab Tokyoとの共同プロジェクトです。深層学習を用いることで、マーカレスで剣先を可視化出来る本システムはライゾマティクス花井裕也主導のもと、剣先検出の精度向上やビジュアライズド表現をアップデートさせました。
Rhizomatiksさんの投稿 2019年12月15日日曜日
今までの取り組みとオリンピックに向けて
本当にすごいですね、今まで見えなかった剣の動きを、実戦で試されています。今回の東京オリンピックはいろいろと問題が山積みという感じはありますが、本来目指した技術とスポーツの融合が観れると思うとちょっと楽しみです。
オリンピックに向けてフェンシングのイメージを変えるために作られた動画はこちらです。2016年から、徐々に太田雄貴さんが主導して今に至る過程が見えます。
これを受けて、2019年の11月に開催された全日本選手権のチケットは2日で完売したそうです。フェンシングというマイナースポーツが完売! とんでもないことですね。今フェンシングの波が来ているってことです。これはもう、見るっきゃない!
東京オリンピック、フェンシングの開催場所は?
では、実際に東京オリンピックでフェンシングが開催される場所はどこでしょうか?
こちらをどうぞ。
いやー、いい映像でしたね。フェンシングは幕張メッセで行われるみたいです!
この記事でフェンシングに興味を持っていただけましたら、ぜひオリンピックで注目してみてくださいね。
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