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さあ、ブレストのファシリテーターを実践してみよう。【ブレスト超実践講座 後編】

さあ、ブレストのファシリテーターを実践してみよう。【ブレスト超実践講座 後編】

こんにちは! エレファントストーンのディレクター 嶺です。

前回の記事で、ブレスト(ブレインストーミング)について、基本的な考え方やルールを説明させていただきました。
今回は実践編として、2020年3月に実際で社内で行なったブレストの会話分析を行い、とりわけファシリテーターがどのような意図を持って一つ一つの発言しているかの解説をファシリテーターである嶺が自ら行なっていきます。

ここまで詳細にブレストの会話分析を行なった事例は少ないと思いますよ!

ブレストテーマは『象る、磨く、輝かせる。』

今回はのブレストは、横山チームという社内でエディター作業を得意とするメンバーが集まるチームメンバーで実施。

お題は、エレファントストーンが10周年を迎える2020年4月に新たに発表されるコーポレートスローガンである、【象る、磨く、輝かせる。】という言葉について、参加者が理解を深めることを目的としました。

最初に前回の記事で説明したブレストの基本説明をしっかり行なった上で実施。ブレスト時間は25分間となりました。それでは、以下が25分間のブレストのノーカット全記録です。25分間という短い時間で、以下に話題が縦横無尽に広がり深まったかに驚かれるかと思います。少々長いですが、是非ご覧ください。

参加メンバー

ファシリテーター 嶺
35歳/いつもはマネージャー兼ディレクター。

横山(通称:よこてぃ)
32歳/マネージャーでチーム最年長。特撮好き。バイク乗り。

今津(通称:ずーちゃん)
31歳/会社屈指のロジカルシンキング力。本好き。

坂内(通称:ばんちゃん)
28歳/音楽・ファッション・カルチャーなんでもござれ。

西掘(通称:ほーりー)
23歳/入社1年目。手描きアニメーションが得意な有望株。

ファシリテーションの実践ポイント6か条

①意見を肯定する

とにかく相手の意見を肯定するリアクションを取り、発言のハードルを下げます。

②質より量を重視して発言を促す

まず発言することを重要視し、発言を繰り返し促します。特にブレストのスタート時。そして、話題が切り替わった時など話題の初期ステップで重要です。

③発言の関連性を見出す

参加者の様々な発言(問いかけ、感想、例え話など)の中から、共通する部分を見つけ出すこと。または逆に、似たような話の中の差異を見つけ出して説明します。ファシリテーターが積極的に関連性を見つけていくことで、参加者の議論が盛り上がっていきます。

④話を振る

ブレストの参加者全員が話に参加していけるようにすることで場は盛り上がります。特に参加者の中で年次の若いメンバーへはファシリテーターから積極的に話を振ることで、若いメンバーも発言がしやすくなります。

⑤話を「言い換える」「翻訳する」

参加者の発言で面白いエピソードや例え話がでた時に、「それってつまりどういうことなのか」を別の分かりやすい言い方で言い換えることが、活発な議論に必要です。発言を促す際にも、体験したエピソードみたいな話は比較的出やすいのですが、「その話の本質は何なのか」を噛み砕いて説明することは1段階上の作業となり、簡単には出てこないこともあります。

そこでファシリテーターが積極的に「言い換え」「翻訳」を行うことで、参加者の理解が上がり短い時間でより密度の濃い議論ができます。

⑥批判や否定的な発言・空気を抑制する

ブレストに慣れていない参加者がいる場合、無意識に批判や否定的な空気を生んでしまうことがあります。ありがちなのは、発言に対してツッコミや的なリアクションをとってしまうこと。

しかしこれは相手への否定に他ならないのでブレストにおいては明確に禁止します。そして最も起こりやすいのは、「笑う」というリアクションです。日本人的なリアクションですが、「発言を笑われる」ことは否定と同じ効果を生んでしまいます。ブレストにおいて、「笑いを狙った発言に対しての笑い」以外の笑いは、ファシリテーターが凛とした態度をとって封じる必要があります。

0-5分 最初の問いかけ「『象る』って何だろう?」






5-10分 クライアントと視聴ターゲットの理解度







10-15分 次の話題「『磨く』とは?」







15-20分 さらに話は『輝かせる』まで広がる






20-25分 ブレストの締めへ






– ブレスト終了 –

ブレストを振り返って

いかがでしたでしょうか。短い時間の中で、どんどん参加者の発言が活発化していき、良い意見がバンバン出てきた場が盛り上がったのがテキストからでもお分かりになるかと思います。

ブレスト開始前はテーマである『象る、磨く、輝かせる』に対してぼやっとした形でしか考えられていませんでしたが、25分のブレストを経るとかなり言葉の解像度が上がって、ビジュアルを伴ったイメージとして理解することができました。

ファシリテーターは、肯定すること、促すことをとにかく積極的に行い続け、また参加者からでた発言や例え話を「翻訳」「言い換え」を行い、また意見を「組み合わせて」、参加者に常に新しい視点や考え方を提示していきました。そして、25分間の会話の中で、意見を否定する言葉は一回たりとも出てきません。とにかく肯定し続けること。質より量を重視することが重要なのです。ファシリテーターがそういう姿勢を貫くことで、だいたい10分程度あれば、場を発言しやすい空気にして盛り上げて、参加者の思考速度を加速させていくモードに突入させることができます。

ちなみに今回は参加者全員が、しっかりした手順を踏んでのブレストは初めてだったため、ファシリテーターである嶺の発言比率が多めですが、本来はもっとファシリテーターは促すことに集中し、参加者自身が自然と発言していけるような流れに持っていけるでしょう。

まとめ

ファシリテーターには経験や言語化力も求められるため、一夕一朝ではなかなかうまくいかないものかもしれません。
しかし、ブレストの原理を理解して実践し、参加者としてのブレスト力が向上していけば、自然とファシリテーション力もすぐに上達していくものです。
是非、皆さんもブレストを実践してみてください!

この記事を書いた人

嶺隼樹
エレファントストーンのディレクターです。 Twitter:@junkimine

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