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YouTubeでも美の総合情報を提供する『資生堂』チャンネル

YouTubeでも美の総合情報を提供する『資生堂』チャンネル

化粧品業界は順調に売り上げを伸ばし続け、百貨店などの化粧品売り場も拡大をしてきましたがマスクのある生活によって一転しました。日常的には目より下はメイクしないという方も増え、戦略を考え直す必要が出てきたからです。

直撃を受けたのはそればかりではありません。化粧品は「テスター」と呼ばれる見本を店頭に置き、それを試すことができました。そして、美容部員(=ビューティーアドバイザー、ビューティーコンサルタント)と呼ばれる店員さんがタッチアップというかたちでユーザーに寄り添い、カウンセリングや化粧品の説明、メイク方法などをアドバイスすることがプロモーションになっていました。しかしここ数年は衛生面や感染症予防対策の観点から、全ての店舗でテスターが使えない状態になっています。

そこで活路を見出そうとしたのがオンラインの世界です。今回は「資生堂」のYouTubeチャンネル」を紹介いたします。

資生堂のYouTubeチャンネル概要

【URL】
youtube.com/channel/UCrgHdSQWAXEv1QZpzgrJHnA

【チャンネル創設日】
2012年3月

【登録者数】
約7.9万人

【再生回数】
約2億4,958万回

【概要】
2012年開設で今年10周年を迎えるのが資生堂のYouTubeチャンネル『資生堂 Shiseido Co., Ltd.』です。

内容は多岐にわたり10年間の活動中に変化もしておりますが、メイク方法だけでなくパーソナルカラー別アイテム紹介やスキンケア、専門学校の紹介、果ては二人羽織でメイクしたというネタ系動画など本当に幅が広い内容になっています。

なお、資生堂は傘下に多くのブランドを抱えておりますが、このチャンネルではマキアージュ、マジョリカ マジョルカ、資生堂の3つにスキンケアブランド各種、日焼け止めで有名なアネッサ(ANESSA)がメインとなっております。ローラメルシエ、NARSなどは個別のブランドでチャンネルを展開しておりそれらも人気です。

資生堂のYouTubeチャンネルの特徴

プロが教える悩みに合った商品レビュー

美容部員さんによる動画がとても為になります。


アイシャドウのレビューといった正統派なものはもちろん、ブラシの洗い方や肌悩み別のコントロールカラー下地紹介など勉強しないと知らないようなプロならではの深い情報もあります。このように特定の悩みにフォーカスしたメイク動画や商品紹介動画が高頻度でアップされています。

実は美容部員さんがYouTubeを開始したのは8か月前。それまでも使い方動画などを公開していましたが、美容部員さんが登場されることで、より深堀りした情報や生の声が取り入れられるようになりました。


マスクでも崩れにくいツヤ肌やメンズメイクなど今2022年に欲しいと思っている情報が更新頻度高くアップロードされています。

動画ごとにしっかりテーマが決まっており、さらにはタイトルが明解で自分がどの動画を見たら良いのかがすぐ理解できます。何より8分から40分という長尺なので、時間さえあればどんどんメイクに詳しくなれるコンテンツになっています。プロが教えてくれる動画をコンスタントに見れるのは、視聴者にとってすごく嬉しいポイントですよね。

手軽に有益な情報を得られるショート動画

資生堂のYouTubeチャンネルが面白いのが「ショート動画」と「通常動画」を交互に更新し、さらに違う内容のものを公開していることです。

1本の動画を編集で短いもの・長いものに作り分けることでYouTube、TikTok(SNS)に投稿する会社もありますが、資生堂では明確に棲み分けをしているのです。

ショート動画ではHow to、テクスチャを紹介しています。単なる商品紹介というよりは、使い方・購入前に気になるポイントを押さえていてより実践的な印象を受けます。

ショート動画は手軽で見られやすいという傾向があります。シンプルに商品を知るきっかけにもなりそうですし、ついつい購入意欲が上がりますよね。

まとめ

資生堂チャンネルは、今回ご紹介した動画以外にも資生堂の歴史やメイクアップアーティストのカバンの中身紹介など、本当に内容が多岐にわたっています。

その中で主軸となっているのが美容部員さんによる身近なメイク情報の提供。美容部員さんは新しい生活様式によって百貨店でのタッチアップや接客面で制限がある状態になりました。そこでオンラインでその知識を伝えることで新たな販路となるべく開拓している印象です。

その取り込み方もYouTuber的な二人羽織のようなものからアイテム紹介、メンズメイク、浴衣に合うメイクなど実用性に富んだものなど内容の幅が広く、動画の長さもショート動画から1時間近いものまで色々と使い分けています。日本を代表する化粧品メーカーだけに、YouTubeでも美の総合情報チャンネルといった趣を感じ取ったのは筆者だけではないはずです。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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