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BtoBビジネスでの動画マーケティングのメリットとは?

BtoBビジネスでの動画マーケティングのメリットとは?

映像・動画はBtoBでこそ有効。今回は『lead feader』より」B2B動画マーケティング:戦略を開始するための6つのヒント(原題:B2B Video Marketing: 6 Tips to Start Your Strategy、ダニエル・アントス作)」などをもとに自らの体験を入れながら紹介します。

記事後半では、手間もコストも抑えて効果的に動画を活用する為の【動画活用用途&再利用方法ケーススタディ資料】の無料DLも頂けます。

はじめに

毎日10億時間以上のYouTube動画が視聴されています。猫の動画からコメディ番組やハウツー動画まで、動画はさまざまな目的に役立ちます。実際、マーケターの83%は、映像・動画によるコンテンツがこれまで以上に重要になっていくと考えています。

動画マーケティングは急速にBtoB企業のトップマーケティング戦略になりつつあるのです。Heinz Marketingの調査によると、組織の68%が2020年に動画マーケティングへの投資を増やすことを計画しています。

BtoBビジネスこそ、動画コンテンツはブランディングに役立つでしょう。

例えば、
・顧客エンゲージメントを改善できる
・視聴者維持率を高められる
・SEO、ブログ、ソーシャルメディアにおけるコンテンツの充実。その他マーケティング活動をサポートにつながる。
・BtoB販売サイクルのさまざまな時点でクライアントにリーチできる
・効果的なマーケティングキャンペーンを作成できる

つまり、BtoBの動画マーケティングは、最も強力な差別化要素であり、自由に使える見込み顧客の育成ツールともいえるのです。

BtoBビジネスでの動画・映像のメリット

購入の障壁を乗り越える

購入者の購入プロセスには、1人から6人の関係者がいると言われています。つまり購入に至るまでには多くの障壁があるのです。映像・動画は、ユーザーがこれらの障壁を短期間で突破することに役立ちます。

HooteSuiteをご存じでしょうか? 1,800万人以上が使用する世界的に有名なSNSの管理ツールです。私も使用しているのですが、それまでSNSの管理といえば大企業は広告代理店へアウトソーシングし、中小企業はニッチもサッチも行かない中で空き時間に担当者がアナログに分析するというものでした。

2018年にHootSuiteは大きくリニューアルしたのですが、その際に従来の顧客がSNSでもらした不満ツイートを読み上げ、最後にそこを克服したという動画を作成しました。それにより、前年比35%の収益成長を達成したといいます。自虐により、Hootsuiteはどこで問題が発生したかを認識し、どのように修正したかを共有したわけです。それが、ユニークで信じられないほどの効果を生み出しました。

動画は短く楽しく

記事コンテンツに関しては、トラフィックとコンバージョンのために長い方が適している傾向があります。しかし、動画の場合はそれとは反対に短く楽しくするといいでしょう。

2018年の調査によると、BtoBによって作成された動画の75%は2分未満です。2017年には56%でしたのでより短くなってきているのです。見込み顧客がすでに問い合わせをしていてあなたのことをよく知っている場合では、ケーススタディや詳細なハウツー動画など長い動画がうまく機能する場合があります。ただし、一般的には、短い動画の方が効果的です。

日本で現在、長いCMを見られるのはタクシーだと思います。タクシーに乗っていると長いなぁと思うのですが、タクシーCMでは1本の長さは60秒以内と決められています。

ZOORELでも過去に取り上げた「ヒラメ筋CM」で話題のベルフェイス、これもYouTubeにアップロードしているCM動画は全て30秒台でした。

マーケティングのように感じさせない

動画コンテンツは、認知度を高めるだけでなく、直接的なコンバージョンを促進することもできます。Salesforceの例です。

Salesforceの直接的な内容ではなく、彼らの顧客の1人である銀行会社Barclaysに関するものです。映像は目標到達プロセスの途中にいる見込み顧客を対象としています。Salesforceについて聞いたことがあり、Salesforceの機能については理解していますが、まだ導入するには至っていません。

おじさんがただ喋っているわけですが、それでも4.7万回再生されています。

特定のSalesforce機能について話すのではなく、SalesforceがBarclaysの成長を支援した特定の方法に焦点を当てています。それはより自然で、マーケティングのようには感じません。

なぜマーケティングのように感じさせないことがいいのかというと、嫌味なく動画を見てもらえるからです。いかにも「うちのサービスはここが便利なんです!導入しませんか?」といった広告っぽい動画より、「気づいたらサービスの魅力に引き込まれてた」という方が動画を見る側も満足感がありますよね。

情報伝達の質の担保

営業や採用場面において、動画を活用することで、個人のスキル差をある程度埋めることができ、会社全体として最低限のクオリティを担保した提案が可能になります。個人のレベルアップは必須ですが、会社全体のレベルの底上げのために動画を使うのは有効な手であることは間違いなしです。資料動画などを作ってみるのもいいかもしれません。

紙面では伝えられない商品・サービスの魅力を伝えられる

紙面では伝えきれない雰囲気まで伝えることができます。プレスリリースや企業のブランディングにも有効です。

動画は記憶されやすいというメリットも◎

動画は伝えられる情報量が多く、音声や画像、CGなどを使うことによって印象に残しやすいです。ある研究結果によると、人が1時間後に覚えていられる情報量は少なく、講義のように一方的に教えられた情報は5%、記事などテキストで読んだものは10%、動画を視聴した時は20%だといいます。動画視聴はテキストに比べて、2倍の定着率があるため、動画を上手く活用しないのはもったいないですね。

ウェブサイトのコンテンツの充実

記事などのテキストばかりのサイトよりも、セミナー動画、PR動画、顧客インタビュー動画など、動画コンテンツを充実させることで、サイトを見に来た人を惹きつけることができます。

コンテンツを再利用する

とはいえ映像や動画を始めるのは大きな労力がかかります。動画マーケティングを開始する最も簡単な方法の1つは、既存のコンテンツを「スライドショー」のように動画に変換して再利用することです。

Smart Insightsは、72%の人が新しい製品やサービスについて学ぶために動画を見ることを好むことを発見しました。記事、静止画を動画にすることで、見込み客が彼らの好みのフォーマットでコンテンツを閲覧することを可能にします。

どんな場面・目的でどういった動画を使うべきか、

1本の動画にどんな工夫をすることでコストを抑えて

異なる用途で使いまわせるかをまとめた資料はこちら!

 

BtoB企業の動画活用事例

事例①AGC株式会社

AGCは「ガラス」「電子」「化学品」「セラミック」などといった素材に関して事業を展開しているBtoB企業です。俳優の高橋一生さんや女優の広瀬すずさんなど有名芸能人を起用し、変な動きやリズムで「素材の会社♪AGC♪」と歌っているCMを一度は見たことあるのではないでしょうか?「素材の会社♪AGC♪」と歌っているだけですが、インパクトの強さで、商材と会社名の認知拡大には十分な効果があります。

 

事例②オムロン株式会社

オムロンは制御機器事業・ヘルスケア事業・社会システム事業・電子部品事業を行っている大手BtoB企業です。会社の取り組みや、現場の様子などをYouTube発信しています。企業理念動画、インタビュー動画、近い未来をテーマにした動画など、あらゆる角度からの動画を配信することで、至る所にオムロンの製品が利用されていることがわかりますし、製品に対する製作者の想いまでも伝わります。

自社が行っている製品について、自発的に発信していくことがBtoBの動画マーケティングには大切なことかもしれないですね。

 

事例③崎永海運株式会社

「産業を支える牽引」「暮らしを支える牽引」「離島活性を担う運営」3つの柱を掲げている、長崎の海上輸送会社です。こちらはブランディング動画ですが、まるで映画広告のように大迫力かつストーリー性のある映像でつい最後まで見てしまいます。また、動画では社員をキャスティングしていることで、どこか温かみがあり、親近感が湧いてきます。『運ぶではなく届ける』という会社の想いも見事に表現されています。

他にも下記の記事では、動画だからこそできる企業PRについてなども解説しています。
toCにもtoBにもおすすめ「企業PR動画」の目的と活用事例

 

事例④freee株式会社

freee株式会社とは、法人・個人事業向けのバックオフィス業務の効率化、人事労務や会社設立支援、経営の可視化、課題解決の提案を行っているBtoB企業。freeeが行っている動画マーケティングは、毎週水曜日にYouTubeチャンネルを通して新しいコンテンツを配信するというもの。ここで注目したいポイントは、決められた曜日に定期的な情報発信を行っている点です。基本的なことではありますが、愛着や信頼といったユーザーのロイヤリティ向上に直結しています。どんな仕掛けをしているのかなど、下記の記事で詳しく分析しています。気になる方はぜひご覧ください。
BtoB企業のYouTubeマーケティング|freee株式会社

 

動画づくりについて

いざ、「動画を使ってマーケティングしていこうかな」と考えた時に、何から手をつけていいのか迷ってしまいますよね。費用や期間は?他社はどんな目的のために動画を使っているんだろう?制作会社ってどうやって選ぶの?などなど。

制作に関するノウハウなどを詳しく説明している記事をご紹介していますのでぜひご覧ください。きっとたくさんの発見があるはずですよ。

何からやればいいの?

「映像を作ろう!でも具体的に何からどう進めていけばいいのかいまいちピンと来ない・・・。」という方は多いのではないでしょうか。制作前に、実際の制作手順や費用感を理解しておくだけで、映像イメージも具体的になり、アイデアも膨らんできます。

下記の記事では、他社事例や配信するプラットフォーム(Instagram、YouTube等)の使い分けなどについても解説していますので、動画広告の制作をお考えでしたら、ぜひこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

動画広告を制作する際のポイントは?

制作にかかる期間や費用って?

【期間について】
「案件によって予算が大きく変わってくるのはなんとなく分かるけれど……。どのぐらいの時間を要するの?」など、普段馴染みがないことは想像しづらいですよね。映像づくりにかかる平均的な期間や、予算はどのように決まっていくのか、さらに、どこを削れば予算を抑えられるのかといった部分までまるっと理解したい!という方には下記の記事がオススメです。

かなり詳しく解説しているので、制作について気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
映像づくりの流れや費用について

【費用について】
あらゆる商品やサービスには安ければ安いなりの、高ければ高いなりの理由がありますよね。これは映像に関しても同様です。費用とアウトプットのギャップを生まないために、制作側で細かく規定された見積もり項目を理解し、提案された費用と同じレンジ・テーマの制作事例を見て判断することが大切です。費用が決まる仕組みや、そのうえで予算内で納得のいく映像を作る知識などを知りたい方、「どうしてこの費用になるのか」の理由が気になる方はこちらの記事をご覧ください。
費用相場を実例を元にご紹介

今ならブランディング映像においての助成金もあるんです!

J-LOD⑤の助成金とは、”かな〜りざっくり言うと「申請を出せば、VIPOという特定非営利活動法人が半額まで制作費に対する補助金を出しますよ(最大1,000万円まで)」という取り組みです。

ブランディング映像をお考えの方にはもってこいの取り組みですが、これにはさまざまな基準や審査があるんです・・・。そこで、実際にその審査を通過し、ブランディング映像の制作実績があるエレファントストーンが、下記の記事にて助成金について詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。ご相談だけでもお待ちしております。

▼詳しくはこちら
最大1,000万円の補助金J-LOD⑤の概要と申請時のポイント

 

まとめ

大事なことはもはや映像や動画は「優れた良いもの」「未来的なもの」「やれたらいいなぁ」ではなくマストになってきています。BtoBマーケティングの世界ではなくてはならないものです。

当メディアを運営しているエレファントストーンでは、toB、toCのあらゆるジャンルの映像づくりを行なっております。

「まだ動画を作るってはっきり決まっているわけではないし・・・」といったタイミングでも、メリットや方法、どのように活用するのかなどのご相談でも大丈夫なので、お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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