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一人で立ち上げた新規事業。初めてへの挑戦が会社の新たな価値をつくる【社員インタビュー#10】

一人で立ち上げた新規事業。初めてへの挑戦が会社の新たな価値をつくる【社員インタビュー#10】

こんにちは、エレファントストーンの渋井です!

みなさまの3月はいかがでしたか?
春の暖かさが心地良くなってきましたね。

さて、“社員の想いを象る”シリーズと題して連載企画でお届けしている弊社の社員インタビューも第十弾。今回はディレクター兼ヨリゾウパートナー事業マネージャーの安田にインタビューしました。
新規事業担当者としての葛藤や考え方の変化、描く展望をご紹介します。

【ディレクター兼ヨリゾウパートナー事業担当/安田 瑛己 プロフィール】
東京都江東区出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、エレファントストーンに入社。ディレクターとして様々な企業や地方自治体のPR映像を制作。物語性の高い演出と美しい映像表現を好みとしている。2019年制作の千葉県長生村を舞台としたPR映画『長生ノスタルジア』は、「門真国際映画祭2020」にてグランプリ(観光映像部門・最優秀作品賞)を獲得した。

 

一人で立ち上げて実感した新規事業のハードル

ーー2022年4月からスタートしたヨリゾウパートナー事業のマネージャーとして活躍されている安田さんですが、ヨリゾウパートナー事業とはどんな事業なのでしょうか?

安田「ヨリゾウパートナー事業とは、お客様の課題解決においての最適解を出すため、ベストな制作メンバーで映像を提案することを目指す事業です。

エレファントストーンは社内に40名以上のクリエイターを抱えていて、映像制作会社の中では比較的クリエイターの在籍人数が多いです。なので、今までは各クリエイターの持ち味を活かしながら社内でワンストップで映像制作を行っていました。

ただ、嬉しいことに会社の規模拡大と市場ニーズの多様化と共により幅広いご相談をいただくようになった中で、お客様が映像を通して実現したい想いに対して社内だけで完結するのが“お客様にとって本当に良い選択なのか?”と感じる場面があったんですよね。

そして、その課題を解決するために新しく生まれたのがヨリゾウパートナー事業で、外部のクリエイターネットワークをフル活用しながら、適材適所でクリエイターをアサインして、お客様にとっての最適解を出すことを目的に立ち上げられました。」

 

ーーお客様ごとに色々な課題がある中で、その課題を解決するための選択肢を広げる事業なんですね。そんな新規事業の責任者に抜擢された時、不安はありましたか?

安田「最初は自分一人で新しく事業を立ち上げる必要があったので、シンプルに不安でした。“一人でどうしていこう?”って。笑

ずっと会社内でチームとしての協力体制がある中で仕事をしてきたので、そこから一人で且つ社外の人との協力体制を構築する必要が生まれたっていうのが自分の中での大きな変化でした。その役割を務められるイメージが全然浮かばなかったです。」

 

ーー今までの業務から一転して一人で事業を立ち上げるのはかなりハードルが高そうです。今、ヨリゾウパートナー事業はチーム体制で運営されていますが、それは安田さんご自身が希望されたのでしょうか。

安田「そうですね。チーム化は自分が提案しました。事業発足から半年ほどは一人で事業の基盤を作っていたのですが、やっぱり一人ではできることの幅も限られていて、事業が伸びていかないなと思っていました。

一人で進める場合、自分がヨリゾウパートナー事業に任された案件を動かすプレイヤーの役割を担う必要があって、事業をどうしていくかを考えたり、実際に事業自体を進むべき道に動かしたりできないなと。

“案件を回すこと”と“事業をどう作っていくか考えること”、この2つの役割は切り離して考えないといけないなと実感しましたね。実際、チーム体制が構築できた現在は、事業の展望を考える時間も増えたように思います。」

 

正解が無いから難しい、でもそれが新しいことを始める面白さ

ーー新たな事業の発足にあたり、最初に苦労したことは何でしょうか。

安田「事業としてのそもそもの信頼がなく、プロデューサーから仕事を任せてもらえなかったことです。

事業の特性上、お客様と直接やり取りをしているプロデューサーに“今回は社外のクリエイターに依頼したいからヨリゾウパートナーチームにお願いしよう”と思ってもらう必要があるのですが、事業立ち上げ当時は信頼のおける社外パートナーを探している途中の段階でした。

なので、プロデューサーに“仕事を任せてください!”と自信を持ってアピールすることができず、もどかしさを感じていましたね。」

 

ーーでは、その課題を乗り越えるためにどんなことをしましたか?

安田「まずは自分が前に立って社外のクリエイターと関係を作ることを第一に行動しました。

どんな仕事でも、今まで関係性がなかった人に依頼をするのってハードルが高いですよね。だから、社内のメンバーにはどんな場合も“安田がバックアップする”という安心感を持ってもらえるように動いています。

あと、初めて仕事を依頼する社外のクリエイターとの関係構築の際、自分がコミュニケーションをとるだけで終わっていたのですが、最近はプロデューサーと引き合わせて関係を直接構築してもらうという紹介フローも整えました。

直接コミュニケーションをとれるほうが安心感がありますし、関係構築もスムーズに行えるかなと。」

 

ーー確かに、直接的なやり取りができると安心感がありそうです。

ーーところで、業務領域が変わったからこそのご自身の変化や気づきはあるのでしょうか?

安田「ディレクターとして自分で企画から撮影、編集を担当するクリエイターの立場から、クリエイターを束ねる立場に変わったことで、案件を俯瞰してみれるようになったなと思います。お客様に1番近いプロデューサーの観点が養われたイメージですね。

言ってしまえば、ヨリゾウパートナーチームの自分達は依頼先の社外クリエイターにとってはクライアントにあたります。だからこそ、“作業しているから連絡を返せないよ”という制作側の視点も分かりつつ、“連絡が返ってこないってこんなに不安に感じるんだ”、とお願いする立場としての不安や懸念に敏感になりましたね。

“こうやってクライアントを不安にさせてたらそりゃ仕事失うよな”って自分ごと化ができるので、ある種の危機感もあります。」

 

ーーよりお客様視点での映像制作ができそうです。では、業務領域の違いに限らない安田さんの働く上でのこだわり等はあるのでしょうか?

安田“この映像で、本当に伝えたいことは伝わっているの?”というプレイヤー時代にこだわっていた視点は大切にしています

どれだけ映像の見栄えが良くても、お客様が言いたいことやその想いが伝わらないならわざわざ映像として提供する意味がないですよね。もちろん見る人によってそのメッセージの受け取り方は違うと思いますが、それは伝えたいことが伝わった段階で考えること。

メッセージが伝わった上で受け取る側がどう解釈するのかが問われているだけなので、自分がつくっている時も制作をお願いする時も、“伝えたいこと、伝わってる?”を考えることにはこだわっていますね。」

ーーヨリゾウパートナー事業の発足後、エレファントストーンにとっても安田さんにとっても初めての出来事の連続だったと思います。前例がないことに挑戦する難しさは感じますか?

安田「やっぱり“この場合こうする”の答えがないところは難しいです。本当に正解がないので、やってみて失敗して学んで…の繰り返し。

最初は“ある程度ルールを作ってからやってみよう!”と考えていたのですが、ルールもファジーに捉えないと進んでいかない。なので、挑戦してみて1番よかった形をルールにしていく必要があって、正解がない難しさは常に感じますね。

事業の目的や会社の根本の考え方等の軸はありますが、“こうあるべき”とか“こうしなきゃ”が無いので、自分やチームの動き次第でどんな形にもなれるというところが新規事業を開拓する上での難しさ、面白さかなと思います。」

 

ーー難しさを面白いと捉えられているのがすごいです。具体的にはどんな失敗があったのでしょうか?

安田エレファントストーンの当たり前が社外のパートナーさんたちにとっての当たり前ではないと気付かず制作を進めてしまって、進行がスムーズにいかなかったことがありました。

例えば、エレファントストーンはお客様対応も含めたところをディレクションと捉えていますが、人によってはディレクション=演出の部分だけを考えることと捉えていたり、エレファントストーンのディレクターがスタジオやナレーターさんの手配まで行うのに対して、“ナレーター手配ってディレクターがやるんですか?”と意見をもらったり。

そういった細かな認識の齟齬が起こらないように事前に考え方をすり合わせる必要があるんだと学びましたね。」

 

ーー“普通”のすり合わせをする必要があるんですね。

安田「そうですね。今回の事業を始めて社外の人と密にコミュニケーションをとるようになってから、エレファントストーンのディレクターの役割・お客様へのフォローの範囲の広さに気づく機会が増えました。

お客様に寄り添うことを大事にしてきた会社なので、自分たちで言うのもおこがましいですが寄り添い方が半端ないですね。笑

社内でディレクターをしているだけではあまり感じなかったギャップを知ることができて面白いですし、そのエレファントストーンの当たり前に寄り添って共感してくれる人と一緒に仕事がしたいなとより強く思うようにもなりましたね。」

 

チームをプロデュースして、会社の価値となる事業に

ーー安田さんには、これからヨリゾウパートナー事業をどう発展させていきたい等の展望はあるのでしょうか?

安田今までエレファントストーンがやってきたことのないクオリティの映像を、最適な社外パートナーをアサインして制作できるチームにしていきたいです。

例えば、エレファントストーンプロデュースで映画監督をアサインして映像をつくるとか。社内で制作すべき映像とはまた別のベクトルで制作できる映像の選択肢を増やして、会社としての実績をつくりたいなと思っています。」

 

ーーそのために実現すべきと考えていることはありますか?

安田「その映像の制作を任せるに足るチーム体制を作ることが重要だと思いますし、“準備ができているチームだよ”っていうことをしっかりアピールしていかなきゃいけないとも思います。

“ヨリゾウパートナーチームってこんな案件できるんだ”って思ってもらえるようにしたいですね。

そして、“一旦ヨリゾウパートナーチームに依頼してみよう”という選択肢に入れてもらえるようにするには今進行している案件を通して実績を積み重ねて、信頼を勝ち取っていく必要があります。

なので、日々の案件を丁寧にコツコツ進めていって、仕事を任せる価値のあるチームとしてプロデュースしていくのが今自分がやるべきことですね。」

 

まとめ

今回のインタビューでは、新規事業責任者としての安田さんの葛藤や意識の変化をお伝えしました。安田さんの「新しいことに挑戦する難しさが面白さでもある」という言葉が印象的でした。

“社員の想いを象る”シリーズはこちらからご覧ください!

第一弾:お客様と一緒に作る。丁寧なコミュニケーションで安心感を与えられるディレクターに【ディレクター/奥野 尚之】

第二弾:良い映像とは、本当の想いを捉えた映像。エディターの枠を超えてお客様のイメージを形にする【エディター/西堀 菜々子】

第三弾:一人一人の強みが会社の強みになる。展示会プロジェクトリーダーとして、会社をひとつのチームに【経営戦略室 企画課/渡辺 知里】

第四弾:可能性に期待する。変化を続ける映像ベンチャー役員のリーダー論【取締役COO兼プロデューサー/伊藤 尚平】

第五弾:“縁の下に隠れ続けない” 映像ベンチャーの健やかな運営基盤をつくるコーポレートデザイン課で働く意義【経営戦略室 コーポレートデザイン課/鈴木 彩】

第六弾:映像制作未経験・新卒2年目なりにコツコツ積み重ねた結果、ついてきたのが成長。お客様との制作へのこだわりが毎日をアップデートする。【ディレクター/小笠原 亮】

第七弾:お客様への共感から引き出した魅力を映像に。寄り添ったコミュニケーションで信頼を勝ち取る。【ディレクター/真木 千鶴】

第八弾:模索を続けて見つけた自分らしい営業スタイル。プロデューサーが提供できる価値は、お客様が体験する全て【プロデューサー/木村 綾乃】

第九弾:期待を超えた提案でコンペも勝ち取る。突き詰めることに妥協せず、お客様を1番幸せにする提案を【ディレクター/瀬戸口史賀】

この記事を書いた人

渋井美香
エレファントストーンの経営戦略室 ブランドマネジメント課所属

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